2008年第2回定例会を終えて

  2008年7月3日に閉会した第2回定例会は品川区採用の教員の給与に関する条例、区総合庁舎改修工事の契約、国文学資料館跡地取得などの15議案と補正予算、教育委員、人権擁護委員の任命同意などが上程されました。議案の中で荏原西小中一貫校新築関連契約には反対しました。また補正予算は賛成しましたが以下の2件にはついては意見付です。

●荏原西小中一貫校新築工事請負契約
◆品川区は2006年に文部科学省の委託を受けて、日野学園を対象に品川区の小中一貫教育検証を行なう「新教育システム開発プログラム」を東京大学とともに行なっています。2008年まで3ヵ年計画で行う調査は、現在第2次調査が終了し報告書がまとめられた段階です。検証する内容は4項目ありその中のひとつは、学校選択制下における施設一体型一貫校開設と周辺校への影響です。
 最終報告を受けて品川区として効果の検証に至っていないにもかかわらず、6校構想の下で施設一体型小中一貫校を次々と開校していくことには反対です。以下に反対討論を添付しました。ご覧ください。

●補正予算
◆高齢者の運転免許証自主返納支援は65歳以上の高齢者が免許証自主返納した場合に、商品券など5千円相当と希望者には住基カード手数料の千円を補助し、最高、六千円相当を税金で贈呈するものです。すでに民間企業37社が割引券など優遇制度を実施しており、公が行う理由がはっきりしません。品川区の役割はプレゼントをすることではなく、自主返納は高齢者の交通事故防止につながるという啓発です。

◆学校給食費値上げにかかわる就学援助費の追加費用の補正は就学援助を受けている世帯の増額費用のことです。つまりこの前段に給食費の値上げがあります。区は10年間値上げをせずに努力してきたがこの時期の食材費高騰では仕方がないという判断です。しかし異例といわれる年度途中の値上げで、ひと月低学年が4800円、中学年5200円、高学年5600円、中学生が6400円と変わります。
自治体によっては公費負担を増額するところもあり、その選択肢も含め当事者との協議が必要でした。社会状況により仕方がないと、保護者に一方的に負担を押し付ける値上げの決定には課題が残りました。また給食費の値上げの事実を区民も議会もマスコミ報道から初めて知るという教育行政の報道が一向に改善されないのはきわめて遺憾です。
(井上八重子)