「委員外議員」が発言できる議会に変わるのはいつ?

  9月29日私は厚生委員会の請願審議で委員外議員の発言を求めました。今回は紹介議員でもあったので発言は認められるだろうと思いましたが却下でした。自民党議員は審議時間も十分取ったので必要なし、公明党議員は委員会の委員が責任を持って審議しているのに、発言を求める意図が分からないと自公4人の議員が反対に回り、3対4の賛成少数となってしまいました。なぜこのような多数決になるかといえば委員会に諮ると議会規則に示されているからです。

  どうして委員外議員の発言を求めなければならないかというと、一人1委員会しか所属できないからです。(2006年地方自治法が改正され複数所属も可能になりました)
どこの議会も5月に議長や副議長(複数年任期のところは別)を選出する臨時議会が開かれます。品川区議会はこのときに常任・特別委員会の正副委員長や構成委員も決めます。あらかじめ正副委員長のポストが大会派順に割り振られ、さらに大会派順に委員会の人数が決まり、小数会派は残った委員会を指定されることが慣例的に行われています。そして私が議員になったときから生活者ネットは建設委員会と区民委員会、建設委員会と文教委員会というような感じでしょうか。

五常任委員会に在籍する会派と小数会派では情報量にも違いがでてきます。また傍聴する区民からも同時開催のため、複数の委員会を傍聴できません。品川ネットは常任委員会の開催を一日一委員会と提案しています。議員も職員も委員会に重複して出席しないので不都合はなく、変える気があれば出来ます。
他の委員会がいつも長いわけではないのであまり機会はありませんが、私は所属委員会が早く終了した時には、別の委員会を傍聴しています。傍聴した委員会で必要があれば委員外議員として発言をし、議会の中で区民の代理として役割を果たしたいと考えています。しかしなかなかこの機会は認められません。

  今年度の委員会構成のうち建設委員会と厚生委員会を比べると、建設は7会派が入って8人、一方厚生は4会派で8人です。3会派の意見がこの委員会には反映される仕組がないのです。
議会が市民意見を反映した合意形成の場になるように、先ずは委員外議員の発言権を保障すること、そして1日1委員会開催、あるいは常任委員会複数所属といった議会改革を進める品川区議会にしていきたいと思います。

さあ明日から7日間、2007年度の決算を審議する特別委員会が始まります。長丁場ですが、今まで皆様からいただいた声を反映させた議論をしていきます。この委員会は音声のみですが、ぜひ傍聴してみてください。(井上八重子)

写真:7月「全国市民政治ネットワーク」の集会に参加。神原勝さん(北海学園大学教授)による「自治・議会基本条例による自治体再構築の展望」と題した基調講演を聴く。