冷蔵庫に入れる「緊急時情報を納めたカプセル」の配布を 一般質問報告(その3) 

高齢者の住まい確保に対策を

品川区の65歳以上は08年1月6万6千人となり、総人口の19%を占めました。直近の国勢調査では高齢者のいる世帯のうち、一人暮らしが34.4%と、全国平均よりも8.3%も高くなっています。住基台帳上、70歳以上の一人暮らしは17000人で男女比は男性23%、女性77%。今後は同様の比率で、増加傾向にあると区が認識を示しました。

今後10年かけて実施する長期基本計画の中で、住宅確保に支援の必要な『低所得者』『高齢者』『障がい者』『一人親家庭』のために賃貸住宅確保の誘導システムを構築することを掲げています。しかし現在でも住宅確保に困窮している人がいるので早急な対応が必要です。特に高齢者の住宅確保が困難な理由は、経済的な理由もありますが、他方、貸主からいえば、高齢ゆえに起こる突発的な事故や対応、後処理などの問題が大きいと思われます。

質問⇒現在行っている家賃や債務保証の助成の外に、救急車など呼んだときのために、必要な個人情報、病歴、服用薬、緊急連絡先など記入した用紙を納めるカプセルを配布する。万一の時の葬儀や家具の片付けなどを行う業者と区が協定を結び、預託金制度など活用し制度化する。すぐ着手できることは検討せよ。

答弁⇒65歳以上には介護保険の案内を送付する時、緊急連絡先など書けるシートを同封した。葬儀や家具の片付けは東京都の制度で「安心入居制度」があるので、そちらを区として案内している。

切羽詰った状況への対策を講じているとは思えない答弁に、少しがっかりしました。
緊急連絡先を書くシートを配布というのは初耳でしたので、さっそく取り寄せました。「写真上」健康チェックと詐欺被害に遭わない予防に、ムダとは言わないですが、どれだけの人がシールを電話に貼ったか、緊急情報シートに記入して活用しているかは、しっかりと事後調査をしてほしいものです。

緊急連絡先が書いてあっても、その書類を見つからなければ意味がありません。統一した必要事項を記入する紙を茶筒のようなカプセルに入れて、「冷蔵庫に入れる」というルールをつくります。「カプセルin冷蔵庫」が分かるシールが貼ってあると、緊急時には救急隊や近所の方が冷蔵庫を開けることができます。

提案は、すでに事例として他の自治体で行われています。
噂では、品川区は新しいことや一番が好きといわれているようですが、《まねも主体性のうち》ですよね。<井上八重子>