待機児対象施設に「品川寮」を活用

国家公務員宿舎の削減計画に基づき、品川区行政改革特別委員会では公有地の活用について議会として調査・提案を行っています。区内には削減の対象住宅はは5カ所。すでに2カ所は転居済みで閉鎖されています。

今回、区が待機児解消に活用することを国に申請したのは、南品川4丁目1-11の国税局の建物跡です。当初国は自治体への意向調査の前提に復興財源捻出のため買い取りを条件にしていました。ところが待機児問題が都市部を中心に深刻な問題として表面化したため、政府は6月中旬に待機児解消加速化プランを発表し、保育所等の整備に国有財産を積極的に活用する方針を示したわけです。同プランはは買取ではなく定期借地制度が可能と変更案が示されたので改めて区の方で方針をまとめたという経緯になります。

品川区が待機児対策に積極的に取り組んでいることを大変評価しています。今のところの区の方針として示されているのは、品川区が借主として契約をして保育事業者に転貸し、事業展開をする。自治体が借主の場合保証金は不要というメリットがあります。定借の期間は30年を予定。(国は10年から30年を提示)

すぐ近くの「品川第二寮」も閉鎖されていますが、国から区への問い合わせはまだ来ていません。しかしこの施設は建物周りの道路が狭いので、東京都安全条例により、福祉施設の建設ができません。なので区としても取得のメリットがいま思いついていません。区の現行施設と用途を交換するとしても、この場合は買い取りという条件になるだろうということです。
また他の3住宅は現在も住居されている方がいますので、国からの意見聴取もありません。

委員会資料 行革委員会も同様のものです。
(井上八重子)