品川の財政力があれば就学援助は現状維持できるはず~決算特別委員会の質疑より~

2013年度国民生活基礎調査により、2012年の相対的貧困率は16.1%で6人に1が貧困家庭であることが明らかになりました。自治体には経済的理由によって就学困難な児童及び生徒の保護者に対して学用品の購入費等の就学援助費を支給する制度があります。この支給決定の算定根拠が生活保護費に準ずるため、生活保護費の減額の影響を受けない対策を求めて質問しました。

就学援助の支給対象者は、区内在住で公立小・中に在籍する子の保護者で生活保護受給家庭と所得が生活保護基準の算定額未満の家庭となっています。

品川区の受給傾向は、小学校で310024%、中学校で160035%と割合的に変化は見られず、就学援助を受けている子どもたちがいます。 

生活保護費はご承知の通り2012年から2回減額されていますが、品川区は就学援助算定の基準額を2012年の基準を用いて2014年度も認定していますのでとても良心的であり評価をしています。

引き続き2015年度も継続することを求めるために、20144月改定でシュミレーションするとどれほどの減額になるのか調査しました。 

保護者の年齢と子どもの数で認定基準が異なるため生活保護課に40歳の父、38歳の母、9(小3)6(小1)のケースで計算してもらいました。

2012年、生活扶助196.410+期末一時扶助56.720+教育扶助4.300円=257.430

2013年、生活扶助189.860+期末一時扶助25.520円+教育扶助4.300円=219.680

2014年、生活扶助188.640+期末一時扶助26.260+教育扶助4.420円=219.320

※生活保護減額は期末一時扶助費が一人当たり14.180円×4人から、世帯当たり25.520円×1と変更されたため、単身世帯より子どものいる家庭の方が生活保護費の減額幅が大きくなります

生活保護費の減額に連動すると38.110円も認定金額が減額とされてしまうことになります。来年度2014年基準が採用されれば570人ぐらいの子どもが就学援助費を受けられなくなることも答弁から明らかになりました。
2015年度は予算編成時に検討するという答弁しか引き出すことができませんでしたが、品川区の財政力を以って570人もの子どもが義務教育に支障をきたすという判断はしないようにと要望しました。