環状品川線説明会

渋滞緩和の道路が先?

 前回このページでお知らせしました、都市高速道路中央環状品川線の説明会に出席しました。参加者は八潮北小学校で40人ぐらい、城南中学校は130人ぐらいでした。関係者は住民の方への説明会の周知は同じようにしたと思いますが、出席者には偏りがありました。

 質疑応答では次のようなことがありました。①今回の計画案は2年前の素案を改定したもので、出入り口三箇所の予定を五反田出入り口の一箇所に変更したこと。②大気質の汚染防止については換気所で外気を導入混合して排出することで二酸化窒素の予測値は評価指標の90%に抑えられる。特別な除去フィルターなどの設置は考えていない。また南品川換気所の高さが他の換気所より低いのは近くに高層建築がないためであること。④「目黒川流域は地盤が弱く液状化現象が考えられるので目黒川の地下道は大深度工法の採用を」との住民の要望がありましたが十分な回答は得られませんでした。
説明に専門用語を多用しないで市民にわかりやすい資料の提供をしてほしいという声もありました。関係者は会場の都合という理由で質問者を制限していましたが、住民の意見を聞く時には、最後まで聞く姿勢を持ってほしいものです。(同様の説明会にはいつも感じます!)

 東京都は東京圏の交通網が放射方向の道路整備に比べ、環状方向の整備が遅れているために都心に交通が集中し都心環状線の慢性的な渋滞をもたらしている。都心環状線に集中する交通の迂回・分散するためにこの道路計画が必要であると言っています。中央環状線は現在建設中の新宿線と合わせて品川線を整備すると全線約46kmが完成します。今後はこの「都市計画案」は住民の意見・区長の意見を聞いて「補正した環境影響評価書」を添えて都市計画審議会に諮られます。その後国土交通大臣の同意を得て都市計画決定がされると、10年をかけて工事が始まります。

 ちょっと脱線しますが最近「調べてみよう エネルギーのいま・未来」槌屋治紀著を読みました。この本はエネルギーについて書かれたもので、身の回りのエネルギーの説明から待機電力の測りかた、地球温暖化防止に向けて持続可能な自然エネルギーの効果、自動車のエネルギー効率などわかりやすく書かれています。本を読み終わって便利さと引き換えに大気汚染、騒音、事故、渋滞、そして二酸化炭素の排出源である車を取り巻く環境も見直していくことが必要だと思いました。
渋滞緩和の道路を増やすことが先か、渋滞の原因をつくる車社会を見直すのが先か議論が必要ではないでしょうか。皆さんはどう思われますか?

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