議会を変えなきゃ、始まらない

2007年1月27日 07時19分 | カテゴリー: 活動報告

自治体議会を、地域民主主義の府に

 品川区議会はいま、たいへんな局面を迎えている。政務調査費の使途問題が、報道されない日はないといってもよく、テレビにまで登場していることはご存知の通りだ。
 品川区は、ニュースリリースに長けているということのようで、たびたび、区の情報が新聞各紙の都民欄に登場する。正当で先進的な事例で採り上げられるのであれば歓迎だが、しかし、今回ばかりは様子が違う。特に朝日新聞は区議会の政務調査費の使途問題を徹底的に調べ、連日採り上げているからだ。
 ネット議員からすれば、議会は既得権益をかさに、議会内部のことはなるべく公開しないという隠蔽が恒常的に行なわれているところといわざるを得ないのが実態であり、一連の政務調査費問題をきっかけに、ジャーナリズム、マスコミは議会の改革点の全容をこそ、明らかにして行くべきだ。
 隠蔽といえば、他自治体の「議会運営委員会」はすでに公開が原則であるが、品川区議会では、依然として公開対象になっていない。議会の慣例が記された「申し合わせ確認事項」という冊子は『取り扱い注意』とされ、市民に公開してはならないものとされている。生活者ネットは、これまで、情報開示の必要性を求める立場で発言してきたが、多勢に無勢の感は否めない。慣例は、公の決まりごとでは決してないにもかかわらず、これでは「社会の常識に合わなくとも、議会の常識が慣例であるから、守りなさいよ」といわれているようなものなのだ。地域民主主義に基づいて、区政のありようを審議、決定する合議制の機関が議会であるのにもかかわらず、である。
 議会運営やすべての議会の規則に関する事柄は、公開のもとに、その議会が自ら議決するべきであり、変わらなければならない明らかな改革点なのだ。

 生活者ネットが考える議会改革は、
●議会を討論の広場に変える ●行政情報と議会での審議過程を公開する ●立法をサポートする専門機関をつくる ●市民と対話する議会をつくる、の4項。このことが実現したとき初めて議会が本来の地域民主主義の実践の場となるのであり、一つづつ、実現に向かいたいと思う。
▲写真は、超党派の議員、市民、研究者などが集い立ち上げた「変えなきゃ! 議会2007キャンペーン」キックオフ集会(1月25日・四谷)。生活者ネットはこの活動に賛同し、連携が本格化している(ひろく多数の市民の参加を募っている)
 
 さて、この間の政務調査費問題だが、2000年「地方自治法」が改正され、政務調査費の支出を条例で定めることになる。品川区議会は当時、議長への報告義務をようやく盛り込み、その使途に会議費、研修費、調査研究費と飲食・食料費を認め、条例化が実現。2000年当初、領収書添付を決めたのは23区中、品川区と千代田区の2区だけであり、その意味では先行していたというわけだ。
 生活者ネットはその設立当初から「議会を変える」ことを目的の一つに掲げ、活動を開始した、提案型の市民の政治ネットワークであり、政務調査費の領収書添付と報告義務が実現したことは、半歩前進ととらえた。「飲食費は認められた→ここでいう飲食費とは、たとえば学識者を招聘して公共政策を研究する際の茶菓の範囲→領収書添付を義務付けた」ことで、当然、区民への説明責任が果たせる範囲であり、まずは半歩前進という判断であった。
 ところが2004年、住民が「自民党区議団が01~02年に使用した飲食費(770万円)が社会常識とはかけ離れた税金(政務調査費)の使い方だ」と返還を求める訴訟を起こしたことで、使途のずさんさが明らかになることに。これに対し、当初、「キャバレーで、区民意見を聞いて何が悪い」と開き直る有様。ところが、最高裁判決(07年1月17日)の直前になると、一変して、不適切な使用であったことを認め、延滞金を含む1127万円を品川区に返還した。
 00年に領収書の添付を認めたばかりに、貧乏くじを引いた、と報道関係者が揶揄したことを引き合いに出し、「自分たちは被害者だった」と言い出す会派もあらわれるに至っては、区民の声を聞く姿勢のない議会といわれても仕方がない。