六ヶ所再処理工場の問題をあらためて問う

2008年12月3日 08時20分 | カテゴリー: 活動報告

ストップ再処理 市民集会

 ー何としても避けるべき子どもの被爆ー
細胞分裂の活発なとき、すなわち同じ量の放射線を浴びれば子どものほうが被害は大きい。5歳以下は4~5倍。何より子どもたちに原子力を選択した責任はない。             (小出裕章先生と私)                                                                                                青森県下北半島の太平洋側の六ヶ所村には原子力発電所の死の灰が集められています。使用済み核廃棄物からプルトニウムを取り出す工場として多額の税金を投入して、建てられた六ヶ所再処理工場が本格操業に向けて最終試験を行っています。
 
 11月29日に「六ヶ所再処理工場」に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク1周年の市民集会がドイツ文化会館で開かれました。全国各地から集まった人たちの数は220人(主催者発表)で、ストップ六ヶ所の活動アピールが行われました。サーフライダーのグループや宮城県、山形県の生産者、そして岩手県重茂魚協からはあわび漁の最盛期という事でビデオメッセージが届けられました。再処理工場が本格稼動すれば子どもたちに放射能で汚染された空と海を残すことになる。これは絶対に許されない!という会場に集まった人たちの思いでした。

(※品川・生活者ネットワークは2007年に品川区議会に再処理工場本格稼動中止を求める意見書の提案に取り組んでいます)

 集会では京都大学原子炉実験所の小出裕章先生と原子力資料情報室の澤井正子さんからの六ヶ所再処理工場が抱える問題点を聴きました。

 放射線の被爆量の単位はグレイ、東海村の臨界事故で亡くなられた大内さんの被爆量が18グレイです。大内さんは体内の細胞が破壊され、大やけどを負った身体に鎮痛剤(麻薬)と毎日10ℓを越える輸血を受けながら苦しんで亡くなられました。この被爆のエネルギーによる体温上昇率はたった1000分の4度です。人間の体温が1~2度上がってもたいしたことはないけれど、放射線の持つ破壊力がいかに大きいかということが分かりました。
 小出先生は、「化石燃料が残り少なく、原子力は無尽蔵で安価なエネルギーだ」と夢のようにいわれているが虚像であること、そして死の灰といわれる核廃棄物を無毒化する技術が存在しないこと、再処理でプルトニウムを取りだしても、使用する高速増殖炉の実用化の目途も立っていないことなど、いくつもの問題を指摘しました。

 澤井さんは、操業開始予定が延期になっている原因である高レベル廃棄物のガラス固化体の失敗のメカニズムを説き、再処理工場周辺の危険な活断層の存在についても報告されました。世界一の地震国日本に55基の原子力発電所があり、東海地震の想定震源域の中心では、今、浜岡原発が動いています。

 エネルギー大量消費都市東京に住む私たちは遠く青森のことと無関心ではいられません。(井上八重子)