安定的な利益の切り札が「原発」という経営者の弁

2011年5月6日 14時28分 | カテゴリー: 活動報告

反原発の動きを報道しないマスコミ

このような厳しい経営環境の下ではありますが,2011年はこれまで建設を進めてきた島根原子力発電所3号機が運転を開始する大きな節目の年となります。
山積する経営課題を抜本的に解決し,将来にわたり安定的に利益を確保していく「切り札」のひとつとして,島根原子力3号機を着実に運転開始するとともに,後に続く上関原子力発電所の開発にも全力をあげて取り組んでまいります。

上記は中国電力がHP上に公開した株主・投資家の皆様へというメッセージの中の一文です。利益を確保するための切り札が原発とは!福島原発の放射能漏れ事故は子どもたちから安全という土地を奪ってしまったというのにやり切れません。

東京電力も本音は企業の利益を追求してきたのでしょう。専門家に危険性を指摘されていた40年前の原子炉を使い続け、原発事故の対応には投資を無駄にしたくないと施設の再活用を模索して、判断が遅れて最悪な事態を招いています。冷却に海水を使うことを躊躇していたのはそのためです。企業任せの対策しか採らなかった政府の無策・責任が問われます。阪神淡路よりは高域な災害ですが、地震と津波の自然災害だけであったなら復興は必ずできます。しかし原発事故で放射能汚染に見舞われた福島を救うには巨額なお金と時間がかかります。福島と同じレベル7のチェルノブイリでは25年経ってもいまだに30キロ圏内の野菜には放射能が検出され続けています。

国民の多くは原子力発電所の安全神話の崩壊を確信し、次世代を担う子どもたちにも取り返しのつかない放射能汚染の土壌や大気という負の遺産を押し付けてしまった後悔を抱えています。福島原発では収束までに東京電力はどれだけ巨額を投じなければならないのか皆目検討もつかず、周辺住民への賠償も気の遠くなるような金額なのでしょう。賠償金について、朝日新聞の調査で半数以上の人は国が面倒を見るべきと回答しているようですが、私は反対です。原発によって受けた被害への賠償は速やかに行う必要があるので、一時的に国の税金で肩代わりすることはあっても、最終的には人災であり、東京電力に免責すべきではありません。

民主党政権はエネルギー基本計画で14基の原発を増設する閣議決定をしたけれど、もう一度頭を冷やして国民の声を聞くべきです。
既存の原発で私が危機感を持つのは浜岡原発です。100年ごとに大きな地震が起こっている東海、南海地震が80%の確立で起こると予想しながら、原発は安心と誰が思うのでしょうか。2、3日前に中部電力は休止中の浜岡原発の再稼動を発表しました。今、私は広瀬隆さんの『原子炉時限爆弾』(大地震におびえる日本列島)という本を読んでいます。正直怖いです。自分で情報を集めて判断する力をつけていくしか方法がありません。日本中で反原発の動きがあっても「日本のマスコミ」は報道しません。(井上八重子)