日光市議会の議会改革を視察しました

 

日光公民館で開かれた議会報告会。班長以下5名構成で報告と質疑が行われます。市民の出席者は少ないところもあるようです。

1115日、開かれた議会をめざし、積極的に改革に取り組んでいる日光市議会を視察しました。調査項目は①議会改革②議会傍聴時の託児です。「子ども連れ議会傍聴」は品川区議会の予算要望で品川ネットは、長い間提案してきた項目です。斉藤敏夫議長と鷹觜孝委副議長、両氏に直接お話を伺いました。忙しい時間を割いていただいたことに感謝しています。

スピード感のある議会改革とその柔軟さはどこから来るのか大変興味がありました。2市2町1村の合併で、議会の文化の違いをうまく改革に向けていこう!!という思いの人が当選していたことは大きな要因であったといいます。

日光市は議会役職や常任委員は2年任期。初めての議長の所信表明を行ったのも斉藤議長です。候補者は2名。①議会検討特別委員会設置②議会報告会の開催③議会基本条例の策定を表明し4名の議員から質問も受けたそうです。

市民に開かれた議会を目標に、子連れ議会傍聴を実施、本会議の審議・採決・一般質問のインターネット中継が開始しています。

昨年3月試行的に議会報告会を3会場で行っていますが、事前に横須賀市、所沢市を視察。今年は、議会運営委員会から広報委員会に所管を移し、8月から5回の検討会を経て、要綱を起草し、9月1日より施行しています。その要綱をもとに今月、正副を除く27人全員が5班に分かれて10回の議会報告が開催されていますので、オール議会で進められたことがわかります。視察当日、市内3か所で行われた議会報告会のうち、日光公民館で行われた会を傍聴しました。常任委員会の報告を担当が行ったと後、質疑がされました。

もう一つの視察の目玉は、議会傍聴時の託児です。日光市は市民からの子連れでも傍聴がしたいという声でしくみがつくられました。要綱名は「日光市議会子ども連れ議会傍聴に関する要綱」

ホワイトボードに隠れて、託児用のマット、おもちゃなどがあります。傍聴の申し込みに合わせて、空いている会議室が託児室に早変わりです。

 

3条代表質問及び一般質問(本会議のみが今のところ対象)

4条傍聴を希望する5日前までに議会事務局に連絡(3日前では託児者確保が厳しい)

5条保育を行うのは市役所本庁舎内(空いている会議室の机を移動して活用)

7条オピニオンリーダー(保育者)にその業務を依頼し、謝金を払う

2008年9月2日施行ですが、当初予算はなかったので、敷物やおもちゃは職員の提供で対応し、報償費と保険代は流用という柔軟さに感服です。

 

品川区議会には形にこだわらず、やれることはやろうというスピード感がないですが、あきらめずに参考事例を持ち寄ってこれからも『市民に開かれた議会』をめざして働きかけていきます。(井上八重子)