全国各地で大掛かりな防災訓練が行われています。備えあれば憂いなし。いつ起こるかわからない災害ですが、自分の問題として考えて行動することが重要です。
品川区内でも地域センターごとの総合防災訓練がこれおから行われます。しかしその防災訓練にどれだけの障がいのある人が参加できているでしょうか。
私は8月22日に八潮地域センターで行われた「障がい者が自宅で死なないために」というシンポジウムに参加しました。このシンポジウムは10月31日(日)に八潮多目的グランドで行われる第15回共生マラソンの実行委員会によるプレ企画です。
シンポジウムでは品川区防災普及係長、八潮地区の防災協議会会長、障がい者防災マニュアルを作った横浜市中区障害者団体連絡会、越谷市避難所一泊体験実行委員会の四者からそれぞれ活動報告がありました。
越谷市の避難所一泊体験実行委員会は越谷市内の障がい者団体・市民団体の10団体で構成されています。大地震が発生し、避難所生活が余儀なくされた場合に、どのような困難が生じるのかを障がい者・高齢者を含め市民が、具体的な体験を通してチェックし、実際の災害発生時に備えて解決すべき課題を探ることを目的に2009年8月22日~23日に実施した訓練の様子が発表されました。援助団体として危機管理課、社会福祉協議会、教育委員会なども参加しています。
当日は障がいのある方29人、高齢者29人を含む140人が参加し、そのうち泊まられた方が65人。本部情報係、受付係、明かり係やトイレ・救護係など7つの係には障がいのある方も役割を担っています。仮説トイレの組み立てが難しいことや備蓄倉庫がなぜか避難所から1.5キロメートルも離れていることなど驚きであったといいます。
訓練終了後の意見交換では、障がいがあってもできることはある。入り口いっぱいに脱いだ靴で車いすが入れなった。1.2mと1.8m2種類の段ボールで間仕切りをしたが、1.8mの高さの段ボールの間仕切りが自閉症の息子を安心させた。など障がい者が主体的に参加した訓練だからこそ見えてきたことでした。
自力では避難できない人のために品川区は町会・自治会とともに要援護者ワークショップに力を入れています。要援護者対策は重要ですが、障がいのある人が防災訓練に参加できる機会が必要です。ちなみに私の友人は、足が悪いので避難訓練は町会の人に迷惑になるからと遠慮しています・・・(井上八重子)