混ぜればごみ、分ければ資源を実践してきた市民にとって、プラスチックを燃やすことには納得できない。そんな市民が23区の区長にプラスチックのリサイクルの可能性を聞き取り、容器包装プラは資源として回収すべきという活動を続けてきました。その結果、現在12区がプラの資源リサイクルを開始すると方針転換し、市民の力が実を結びつつあります。
10月から新分別が始まって各区で何が起こっているのか。11月10日(月)の18時からは区政会館に関係者が集まって『23区プラスチック懇談会』が開催されました。集まったメンバーは23区の現状報告者、清掃一部事務組合の管理職、清掃労組の方、区の担当職員、中間処理業者、環境省、経済産業省、そして一般市民が一堂に会しました。
品川区の現状を私(井上)が報告しました。報告に先立ち品川区が回収と中間処理を委託している京浜島の東海運輸を視察しました。集められた袋は粉砕機にかけられ、磁石で金属が除かれ、ベルトコンベア上では手作業で異物が取り除かれていました。各自が排出時にハンガーや使い捨てライターなど不適切なものを混ぜないというルールを守れば、手作業で取り除くという作業が要らなくなり委託費用も少なくてすむのではないか。つまりここに余分な税金がかけられているといえます。
23区の実態報告では分別が出来ているか、説明会はわかりやすかったか、パンフは役に立ったかなどのポイントで話をしました。品川区のパンフは朝日新聞にも取り上げられましたが良くできていると思います。全戸配布されているはずですが、新聞を見たと区役所に取りに来た方もいたとか?!また各区とも区の広報で知らせていますが、リサイクルをしない区が熱資源として有効利用するサーマルリサイクルは最高と掲載してある!と報告するとこれには参加者から失笑がおこっていました。
23区全体でごみ量の変化としてはプラリサイクルに取り組む自治体は可燃ごみがおおむね1割強増えて、陶器・金属類は5割ほど減ということでした。とにかく23区すべてがプラスチックは資源との認識を共有し、発生抑制には事業者責任を明確に!という姿勢で足並みを揃え、取り組むことが望まれます。
(井上八重子)
写真上:50人余が集まったプラスチック懇談会
右下:説明を受ける市川和子と井上八重子 左下:容器プラ以外は手作業で除く