品川区議会は海外調査に名を改め、調査項目を議会運営委員会で精査し、本会議の議決を経て行うという申し合わせがあります。
2005年度の海外調査は「子育て支援」で、本会議で賛成20、反対18の「賛成多数?!」で可決し実施が決定しました。生活者ネットは社会保障制度や働く環境の違う海外を見る前に、品川区の当事者の声を聞き、議会として政策立案していくべきであると考え反対しました。また品川ネットの行ったアンケートでも海外調査が必要であるという区民の意見は少数でした。(ネットワークニュースNo.54掲載)
全会派が必要と認める調査であることが望ましいのですが、本会議で賛成反対が拮抗し、なおかつ7会派のうち3会派だけが参加する調査は議会の代表といえるかと、議会運営委員会でも海外調査のあり方が問われ、検討会を持つことが決まりました。
海外調査のあり方とは何か。私たち会派は海外調査の実施に至る議論に問題があり、改めるべきと考えています。海外調査が必要であるという判断は区民及び議会として緊急かつ重要なテーマであること、議会の総意であることが基本です。議会として派遣するには例えば議会運営委員会の3分の2の賛成が必要であるとか、区民に意見を求めるとかをルールにすべきです。しかし参加している会派は海外調査が必要だから参加するためのルールを決めるのだと主張し続けました。
3回の検討会は平行線のまま時間だけが過ぎました。4回目はこのまま無駄な時間を過ごすより、本質的な議論を改めてすることを提案し話し合いを進めました。
結果的には海外調査を決定するルール作りではなく、任期中の複数参加を自粛することと新人議員の初年度の参加は認めないということを確認したにすぎず、海外調査の見直しにはほど遠い結果になってしまったことは残念です。