若者が将来を見据えた生活設計ができる社会を

1か月もするとこんな景色も見られます。(2012.3.10)

品川区の2013年度新規事業に若者向け就業支援が始まります。就職を探す若者には大企業の情報は届いているけれど、若者の労働力を求めている中小企業の情報は届かないといわれています。効率の良いというか適切なジョブマッチングが求められています。 

経済状況が急速に悪化する中で、企業は新規採用を控え、新卒でも就職できなかったり、非正規労働を継続せざるを得ない若者が増えています。2010年の新規大卒者の内定率は、2000年の就職氷河期に次ぐ低い水準に陥ってしまいました。雇用の安定がない限り、将来を見据えた生活設計など望むべくもありません。結婚できない単身世帯の増加や無年金者の増加は社会的コストの拡大にもつながります。もはや雇用問題を企業任せにすることはできません。若者の働く意欲や能力を引き出す就業支援が待ったなしの重要課題です。スキルアップのための職業訓練や職場体験を拡大して雇用のミスマッチを減らすとともに、採用後の定着を支援するフォロー体制が重要です。 

昨年中小企業センター1階に開設した品川区就業センターでは、ハローワークと連携した支援を始めていますが、2013年度には新たに若者の就労支援に乗り出します。生活者ネットワークも若者の就労支援には問題意識を持って取り組んできましたので大変評価しています。 

2月5日に発表された予算概要のプレス資料でこの新規事業の内容を見た時に、「若者就職活動サポート事業」を担う事業主体はどこ?とまず思いました。明日あたりヒアリングをしなければと思っていた矢先に区のホームページで見つけたのが『若者就業体験事業及び中小企業ニーズ調査の委託事業者を公募します』という2月6日付更新記事です。 

予算審議は3月4日で予算が議決されていないので、議会軽視というところですよね。議会に報告しなければ区民には公表できません!といっているかと思えば、予算議案の資料も議員には届かないうちにことが進んでいるってどういうことなんでしょうかね。

(井上八重子)