客引き条例が委員会で賛成多数で採択
五反田地域の客引きが目に余る状況になって久しいとのこと。個人的には夜その辺に足を運ぶことはありませんが、周辺地域の方からは、夕方学業を終えた学生が安心して帰宅できる道ではないという声は届いていました。
2013年の客引き等の110番通報が80件程度に比べて、2014年9月まとめではゆうに2倍を超えているとの生活安全担当課長の答弁でもわかるように大変深刻な状況になっています。
そこで第1回定例会に提案されたのが、いわゆる客引き防止条例です。
23区では9区が同様の条例がありますが、罰則がありなおかつ業種指定をしていないのが品川区の条例の特徴です。
説明資料のほかに審議の中で明らかになったことは①区内全体を対象にするが、特定指定地区のみに過料及び罰則を適用する。当然指定地区は五反田駅周辺、丁目を細かく指定し、周知する。②禁止行為を中止するよう指導するのは、現行14名で組織するサポート安全隊。そこに2名増員し、午後勤務を導入し10時ごろまで必要な地域のパトロールを行う。③過料は5万円以下で、直接の行為者以外にも勧告に従わなかった場合には罰則を設け公表もしていく。
そこで意見として出されたもの
Q.施行日が7月1日だが、地域の方の気持ちとして4月1日とすべきであった。これに対しては、A.区民にも事業者側にも周知時間は当然必要。
Q.第1条目的に、区民等の責務を明らかにする、第5条区民等の役割として客引き等の防止に関する活動に自主的かつ相互に取り組むとされるのは、条例内容に照らして、区民全体の責務とするのは適切ではない。A.これに対しては、指摘については理解するが、条例文ですので厳格にとらえることもないと考える。
・・・ちょっと待て!!自治体の条例は法律でしょう。万が一何かのトラブルが発生し訴訟にでもなったら、努力義務でも協力しなかったら区民側に落ち度となるでしょうが・・・・(条例が区民生活に身近でないことを行政が証明しちゃってどうするの)
というやり取りの中で、私も含めて4つの会派が「区民の責務」には違和感があるという意見でした。なので私は条例案の修正動議をだしました。委員会の動議は1名で認められるのですが、委員会に諮った結果は賛成2名で動議は不採択となりました。
生活者ネットワークは、条例自体は迷惑をこうむっている区民がいるのですから賛成しました。しかし条例案を事前に委員会に示し審議するとか、区民がこの条例ができることを理解するために、策定プロセスにパブリックコメントを採用するとか、条例の作り方への過程として課題があることは指摘しました。条例策定が目的ではなく、区民に積極的に関与してほしいと担当課長が説明しましたが、そうであるならばなおのこと策定過程への区民の参画は欠かせません。
一部の区民、一部の会派の意見は聞いているようですが、そんなやり方はもうやめにしましょう!!と声を大にして言いたいです。(井上八重子)