子どもたちに真実を学べる教科書を手渡すために!!
6月8日(月)18:30から、大田・品川生活者ネットワーク共催で行った「中学校の教科書採択学習会」には品川、大田区民の他に江東区からも参加者がありました。大田区は4年前に安倍首相一押しの育鵬社の公民・歴史が採択されている状況で、今年は社会科の教科書は「真実を子どもに伝える教科書」であることを求めて精力的に取り組みが行われています。そして、品川・江東区は区長が、日本会議と考えを同じくする教育再生首長会議のメンバーということで、育鵬社の教科書採択を!と水面下で強力な働きかけが行われているという噂があります。各自治体の保護者は危機感をもっています。
東京都内の公立中学校では1区1市(大田区と武蔵野市)が育鵬社の教科書を採択しています。学習会では23区唯一の大田区から「公正な教科書採択を求める大田区民の会会員」の藤村妙子さんに講師をお願いしました。藤村さんと私は戦争させない1000人委員会東京南部の世話人として一緒に活動しています。つい最近行われた「標的の村」の映画上映でも実行委員長として藤村さんは活躍されていました。
育鵬社教科書を採択させないためと題して行われた、お話の1点目は、どうして大田区では4年前育鵬社の教科書が採択されたのか?ということです。
区民もびっくり!まさか。
寝耳に水という状況で当時の清水教育長が水先案内人として存在していたのですが、ほとんど区民は無警戒だったとのことです。さらに教科書の展示でのアンケートでは8割が育鵬社の教科書が良いという意見だったとのこと。
文科省の検定を通った教科書採択ならどれでも一緒と保護者は思うでしょう。だから教科書展示に行ったことがある人の方は、少数ではないかと想像します。私も今までその場に足を運んだことがありません。一方ではピンポイントで「この教科書」と考える団体の方はこぞって展示会場に足を運び、アンケートを書いています。
品川区の展示会場から集まったアンケート結果が4年前はどんなものであったか、議員を通して現在教育委員会に情報開示をしています。
お話の2点目は、育鵬社の教科書が「男女平等」「憲法」「差別」「労働」「原発」など焦点を絞って、見るとどんなふうに取り上げらえているか。2015年度検定図書の記述をってみました。詳しくは書けませんが、
一例を上げれば、人は一つの国家にきっちりと帰属しないと「人間」にはならない、とか、『少子高齢社会の課題と対応』では、子どもを産み育てることは人間にとっての喜びであり(中略)そのためには自分本位の生活習慣から、家族の一員としての生活習慣への転換も必要です。『働くことの意義と役割』では、不登校やニートを取り上げ、自己の能力を発揮して責任を果たし・・・と言われなくともわかっているよという説教がましい記述が非常に多いです。
私達が全てを見ることはできませんが、興味のある視点に絞って教科書を見比べるとわかりやすいです。19社もの教科書が並んでいる中でどの教科書と見比べたらよいか?という会場からの質問には、藤村さんは現在品川区で使っている教科書と見比べること良いとアドバイスしました。ちなみに品川区では公民歴史は「教育出版」です。
私たちが今しなければならないことは、
①展示会に行ってできるだけ具体的に教科書の評価を書くこと。興味の視点を絞って教科書を読み比較検討をする。②教育委員会の傍聴をすること。
さあみんなでできることを始めましょう!! (井上八重子)
週刊金曜日の最新号を集会の資料としました。
安倍首相を取り巻く面々が、安倍政権の教育改革の結果を出すためには育鵬社の教科書採択を。一つでも多くの自治体に採択されるよう協力されたい。などなど仰天するような発言の数々を紹介しています。
品川区教育委員会
教科書図書審査関連では6月16日(火)7月7日(火)7月14日(火)7月21日(火)7月27日(月)14:00~(日程の変更もありますので5742-6823へ問い合わせください)
教科図書展示
教育センター総合支援センター
特別展示6月8日(月)~18日(木)
法定展示6月19日(金)~7月4日(日曜日を除く)
品川図書館
法定展示6月19日(金)~7月2日(木)