リニア工事認可取り消しの住民訴訟で意見陳述
リニア中央新幹線の計画について、私はこの場で何度か取り上げてきました。
繰り返しになりますが、JR東海が計画すリニア中央新幹線は、2027年に東京―名古屋間が開業、45年には最終目的地の大阪まで到達する計画で、最高時速は500キロにもなり、全線開業なら大阪までわずか67分で結ぶことになる、早さを売りにしている計画です。しかしその工事には大変な環境破壊が起ころうとしています。品川を起点に名古屋まで280㎞の距離の8割以上がトンネルという構造です。私が初めてこのブログの中でリニアを取り上げたのは2014年2月です。こちらをご覧ください。
それから国会内の集会のことや直近では11月24日に行われた標記の裁判の第7回口頭弁論の様子を報告しました。
リニアと検索していただければ、過去の記事やリニアがどれだけ問題の多いものなのかということを知っていただけると思います。最近ではニア工事の談合事件が明るみにとなり、マスコミも取り上げるようになりました。先行して工事が行われている長野県大鹿村付近では、トンネル工事の発破が原因で地元の方が日常的に使う道路が土砂崩れで不通となり、通勤通学、高齢者の方の病院通いなどができずに影響が出ています。
明日の1月19日(金)14:00から東京地方裁判所でストップ・リニア住民訴訟の第8回の口頭弁論が行われます。東京都区部と神奈川県川崎から2名の意見陳述があります。東京、主に品川区大田区の現状について私井上八重子が原告を代表して意見陳述をします。裁判での陳述などという経験がないのでとてもドキドキしています。
内容については、リニア市民ネット東京のメンバーや原告弁護団の弁護士の方と相談しました。
品川の状況もあまり知らされていないと思いますが、品川区には北品川4丁目の第一三共東京物流センター跡地で変電所と非常口(品川立て坑)の工事が始まっています。
陳述では以下の内容を訴えます。
品川基点から川崎の等々力までの9.2kmのトンネル工事から排出される残土は試算ではおよそ200万㎥と言われており、このすべての量が、非常口となる品川の立て坑から排出されることになっています。ピーク時には1日約840台もの車が出入りすることになり、渋滞や大気汚染など近隣住民の生活への影響は計り知れません。
そして、この現場の出入口からダンプは都道317号線にまず出ますがここはわずか1車線の道路です。ここから第一京浜に出ますが、普段でもこの道路の交通量は多く、さらに右折するには相当な時間を要します。手前にある消防署の前を塞ぎ混乱が予想されます。
また出入口の直近には品川学園という小中一貫の学校があり、約1200名の児童生徒が在籍しており、排出経路の道路に面して校庭があります。12年間にわたって大型車両が行きかう道路わきの校庭で、子どもたちは授業を強いられます。車の排気ガスによる健康被害が懸念されます。そしてこのような事実を地元住民も児童生徒の保護者も知らされていません。
品川学園周辺の方も通学する児童生徒も保護者も12年間に及ぶ工事などというこの計画のことは知らされていないと思います。
2018年中にはトンネル工事の説明会が行われるかもしれません。是非関心を持っていただきたいと思います。
いつの間にか私たちの税金3兆が無利子で貸す政府の財政投融資となることも国会で決まってしまいました。
様々の情報が得られるストップ・リニア訴訟原告団HPをご覧ください