またしても住民の避難計画は置き去り!原子力規制委員会は四国電力伊方原発3号機(愛媛県)を新基準に適合と判断

原子力規制委員会は5月20日(水)、四国電力伊方原発3号機(愛媛県)が原発の新基準を満たしているという審査書案を了承!

 国はエネルギー基本計画に国民の多くが懸念を示しているにも関わらず、原発電力を重要なベースロード電源と位置付けました。この方針の基、安倍政権は安全が確認された原発は再稼働していくという姿勢を鮮明にしています。そして新基準に適合するか否かを審査する原子力規制委員会が5月20日には四国電力伊方原発の事実上の審査「合格」を出しました。川内、高浜に続く3例目です。

住民の避難計画は置き去りにされ、立地自治体に丸投げされたままです。川内原発の再稼働は7月末になるのではないかと言われている状況です。このままの再稼働は許せません。

規制委員会では伊方原発の審査書案の了承に対するパブリックコメントを5月21日から6月19日まで受け付けます。
四国電力伊方原発3号機審査書案へのパブリックコメント 

原子力規制委員会の「安全」とは一体何か?マスコミ報道によれば規制委員会の田中委員長は高浜原発の適合審査を認めた際に「安全であるとは申しておりません」と言ったということが報道されています。ところが政府は基準適合=「安全が確認された」と勝手に解釈しています。 

さらに自民党は2030年の電源構成比率を原発20~30%、再生可能エネルギーを22~24%とする内容を党内手続きを経て正式に了承(5/20東京新聞)とも報じられています。  

原発の安全神話がまたゾンビのように拡大していることがやり切れません。以下引用したものは安全神話のつくられ方と、規制委員長の田中さんが飛行機や電車事故と同列に原発事故のリスクを語っていることが信じられないので引用しました。 

高濃度の放射線で汚染された福島第一原発の周辺は復興はおろか、住むことさえ出来ないという現実を理解出来ない集団だということが良くわかります。 

以下引用 

原子力規制委員会記者会見録 

● 日時:平成27年4月15日(水)14:40~ 

● 場所:原子力規制委員会庁舎 記者会見室 

≪関西電力高浜原発再稼動差し止め判決後の記者会見≫ 

【一部抜粋】

○記者 もう一つ質問させてください。今のと直接関係はないのですけれども、委員長御自身が、この審査が絶対安全を保障するものではないということを常々おっしゃっていますし、先ほどもおっしゃっていました。ただ、実際には政府は、世界一厳しいと言われる基準で適用審査に受かったものについては、再稼働させると言っているわけです。そうすると、先ほど言われた言葉をおかりすると、これが一つの新しいまさに安全神話になって、これがまた続いていく。その辺について、我々の世論調査などでは再稼働反対が多いのですけれども、そういう素朴な目線に沿ったのが今回の裁判かなとも受け止められるのですが、その辺についてはいかがでしょうか。このパターンでいくと、政府が尊重すると言っている今のパターンがずっと安全神話になってしまう。

 ○田中委員長 それはカミデさんの印象だし、判断だから、私から何かそれについて言う必要はないのですが、絶対安全ということを言わないというのは、一種の私の科学者としての哲学みたいなものなのです。多分これは世界共通だと思います。そういう技術は世の中に存在しませんのでね。飛行機は落ちるし、電車だってひっくり返ることもあるし、ですから、そういうことを含めて、やはり我々はそこでどのように受け入れて、技術を使っていくかということ、これは国民一人一人が考えるべきことだと思います。別に原子力に限ったことではありません。

原発の電力を使わないで市民生活は600日を超えて営まれています。そのことを国民は理解してよいと思います。原発のリスクを福島と共有したいと思います。(井上八重子)

上映会案内
6月20日(土)中小企業センターで『フタバから遠く離れて 第二部』を上映します。

1回 14:00~(13:30開場)2回18:00~(17:30開場)
2回とも上映会後井戸川前双葉町長のトークも行います。
参加費 1000円(高校生以下500円)
主催:さよなら原発品川アクションTEL/FAX03-3783-3370
            加藤090-2433-0102
    Web http://wind.ap.teacup.com/nonukes-shina/