チェルノブイリ事故から30年、東電福島事故から5年

東電福島原発事故で避難された方からお話を聞(参加者2016.9.4区民ギャラリーにて)

東電福島原発事故で避難された方からお話を聞く参加者(2016.9.4区民ギャラリーにて)

イトーヨーカドー8階区民ギャラリーで開催していた広河隆一写真展が昨日終わりました。写真の搬入、展示、受付、写真の撤収という作業を実行委員の一員として関わりました。
さよなら原発品川アクションのメンバーが中心になってこの写真展を企画し、最終日の写真展閉会後に第6回さよなら原発品川アクションの総会も開催しました。

期間中は、もう少しで300名という大変多くの方が写真展に来訪してくれました。映像でも、チェルノブイリ原発事故や福島を忘れない、日本と原発など連続上映をしました。閲覧後のアンケートでDVD上映を評価してくださる方も多く、写真展やDVDなど視覚に訴える企画を定期的にやってほしいという要望も見受けられました。最終日の福島原発事故から避難された方のお話を聴く時間には30名近くの方が一緒に聴きました。
写真展とチェルノブイリこども基金へのカンパも協力いただき感謝です。

最終日14時から行ったトークでは三者三様の立場で避難をされている方、3名にお話しを伺いました。5年前の震災と東電福島原発事故のことを、時折悔し涙を流されながら話す姿に、私は原発再稼働を可能にしてしまっている現状が重なり憤りの気持ちを抑えることができませんでした。

2016年9月2日から4日まで開催しました。(イトーヨーカドー8階区民ギャラリー)

2016年9月2日から4日まで開催しました。(イトーヨーカドー8階区民ギャラリー)

意見交換のときに福島出身でお姉さんが一人住んでいるという高齢の方が「福島事故を経験した日本人がどうして原発を止めることができないのか?今まで私自身一生懸命に原発の再稼働をやめろという運動をした来たけれど、なんとも声が届かない。どうしたらいいんでしょうかね」と同様に、悔しそうに発言されました。

また双葉町から避難された亀谷さん(以前お話を伺ったのでHPでも紹介しました)は双葉町では毎年町民、原発事業者、警察、消防と大がかりに避難訓練をしていたが、原発事故が起きた時にはみんなパニックになってそんな避難訓練は何の役にも立たなかったと振り返り、とにかく自分の身を自分で守る、お父さんお母さんが一緒に子どもを迎えに行かず一人は家で待っててほしいなどいくつも具体的な話をしてくださいました。

5年たって政府は、東電の福島原発事故をなかったことにするために、福島に住民は戻っている、避難者はいなくなったということを示す手段として来年3月に避難者の住宅補助を打ち切る方針です。また子どもの甲状腺検査についても福島では受けるか受けないかを選択できると住民に下駄を預けるような縮小を図っています。チェルノブイリの経験を活かして、国の責任で今後しっかり経過を観なければならないのにもってのほかです。チェルノブイリでは国策で子どもの保養も定期的に行うし、帰還禁止区域は広範囲ですしもちろ甲状腺がんや定期的な健康診断がほぞこされています。30年たってチェルノブイリでも財政的な問題もあり甲状腺がん検査を縮小しようという動きもあるようですが、30年経過してです。5年ではありません。子ども被災者共済の法律はできたけれどその法律を骨抜きにして、政府は守ろうとしません。もってのほかです。

福島原発被害東京訴訟の傍聴を呼びかけます。
2016年9月14日(水)10:00~東京地方裁判所103号法廷です。詳しくは福島原発首都圏弁護団のHPをご覧ください。