京都議定書が6歳の誕生日を迎えました

COP9のNGO報告会

1月28日(水)18時半、大崎の労政会館(ゲートシティ内)で行われたCOP9(気候変動枠組条約第9回締約国会議)の報告会に参加しました。

COP9はイタリア・ミラノで12月1日~12日まで開かれました。約5000人が参加し3つの閣僚会議と100以上のサイドイベントが繰り広げられました。サイドイベントとは会議場の周りで研究や取り組みのアピールがあったり議論したりする場だそうです。
今日の会は気候ネットワークの主催で4つのNGO「地球環境と大気汚染を考える全国市民会議」「WWFジャパン」「環境エネルギー政策研究所」[FoEJapan]からの報告を聞きました。参加者は気候ネットの会員や環境関連の仕事をしている方が多く見えていたようです。

「地球環境と大気汚染を考える全国市民会議」の専務理事である早川光俊さんが会議の全般的な報告をされました。京都議定書を批准したのは120ヵ国で44.2%、ロシアが批准をすれば発効する状況だといいます。会議開催中に「ロシアは批准しない」という大統領補佐官の発言報道が世界を駆けめぐり、この発言に対しロシアのスポークスマンが否定するコメントを発表するなど現地は非常に混乱しました。京都議定書が一般には忘れられているような感覚ですが、地道に会議は進められています。

京都議定書の運用ルールが最終合意をしたのはCOP7(2001年11月・モロッコ)です。
この時期に品川区議会へ『抜本的な地球温暖化防止対策と京都議定書の早期批准・発効を求める意見書を国に求める請願』が提出されています。もちろん生活者ネットワークの議員は賛同し紹介議員になりました。しかし品川区議会では不採択でした。

COP9では途上国のCO2買い取りの吸収源に関するルールが合意されるなど成果が得られています。
京都議定書の約束は2012年までに1990年代のCO2排出量の6%を削減するというものですが、現在1990年比の7.5%がすでに増加しています。1998年に日本政府が6%削減に向けて定めた「地球温暖化対策推進大綱」ではおよそ削減には届かないことが明らかになっています。また今年この大綱は見直されますので注目していかなければなりません。

日本国内では京都議定書が採択された記憶が薄れているようですが、ミラノでは来年は無事に小学校に入学(発効)させてあげたいねと京都議定書の6歳のお誕生日を祝ったそうです。

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