【これまでの経過】1995年9月に目黒線立体交差事業の事業認可がおり、生活道路として利用してきた洗足架道橋が閉鎖になり、代替として車の通行には迂回道路、人の通行には跨線人道橋を新設する計画が1996年2月の住民説明会で明らかにされた。この時、地元住民は洗足架道橋をそのまま残す計画変更を要望(1996年3月請願)。しかし事業認可を盾に住民の架道橋を利用し続けるための一部計画変更提案を区は無視。本来であればすべて地下化となる立体交差事業だが、この小山7丁目5番付近は勾配の関係から完全に地下化できない。そのために横断道路ではなく跨線橋が必要になる。事業計画を住民に知らせないまま事業認可されたことに納得できない地域住民は、翌1997年、「行政は地元住民との協議を続け、五叉路を通行可能にしてほしい」という趣旨の請願を提出(まちづくり特別委員会に付託)。同年3月、この地元住民の質問書に対して「区長(当時)が計画の詳細を検討する際は地元の意見を踏まえながら進める」と回答しておきながら2007年の現在まで一度も説明の機会は提供されていない、という。
視察の結果わかったことは、進捗状況としてエレベーターつきの歩行者・自転車通行可の歩道橋か利用開始するも、エレベーターはまだ共用されていない。西小山4丁目踏切からは、代替案としてつくられた勾配のきつい一方通行の車道と歩道が、五叉路に突入していること。さらにこの道はカーブがきつく、坂道から転げるように車が五叉路に進入することになり、以前からあった生活道路に交差している。この地域は近くに学校もあり、唯一平坦な道であることから、歩行者が生活道路や五叉路を頻繁に利用しているという。地元住民が危険極まりないと心配するのは当然であり、雪、雨などで車がスリップする可能性は皆無とはいえず、事故が起るリスクは高いといわざるを得ない状況であった。信号設置が不可能な道路のため、歩行者・自転車・車がどこに行くか、判断に迷いそうな五叉路だ。
道路管理者として危険が予想される道路をつくっておいて、万が一、人命が失われた場合には税金で保障するというのか。地元住民の声を聞かずにつくってしまう横暴は許されない。今回の請願趣旨は洗足架道橋の閉鎖に伴う代替案として、旧西小山4号踏切上道路の車道部分はきわめて危険なため車両通行をやめ、歩道としてのみ使用してほしいというものだ。
来る21日から07年第1回定例区議会がスタートする。心して審議に臨もうと思う。
▲現地視察で住民から説明を受ける。私、井上やえ子とネット政策委員長の市川和子