スナックでの飲食から、果ては
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品川区議会各派幹事長が集まり、3月2日に品川区議会の政務調査費不正使用問題について区議会としての対策を明らかにし、できる対策は早急にすすめることを申し合わせた。
改善策は※高額備品(10万円以上)は各会派で備品台帳を作成。※視察経費は視察地、日時・内容を明記し報告書を作成。※議長によるチェックと是正勧告のしくみを検討。※政務調査費の交付金額の見直しの検討。※使途基準・支給対象など「あり方検討会」の継続など8項目。
これに先立ち、生活者ネットワークは政務調査費の使用基準の見直しを提示。①交通費の処理については、領収書のほか利用経路・時間を記入。②高額な備品(10万円を超えるパソコン・コピー機等)は購入せずリースのみで対応。③備品や資料購入の際、但し書き等をもれなく記載することで説明責任を果たしていく。
さらに議長への政務調査費のあり方について、●説明責任を果たすための補足資料の添付を義務付ける、●支給対象を「会派および議員」に改める、●使途基準に禁止事項を明記するよう提言。さらに、●議会にかかわる税金の使い方の透明性をはかるという意味では、議長交際費の支出についても公開すべきである旨、提案した。交際費の必要性についての可否を明らかにするためにも、使途の内実や支給額についても検討するときがきている。
ところで、品川区議会は今期の政務調査費の使途について各会派が領収書の点検を行い、不適切と思われるものについては議長に報告することになっていた。
その結果、自民党は延滞金を含め796件17,783,200円(2001年からの返還合計は3340万円)、公明党は11件14,500円、区民連合は9件221,600円を返還する。理由は自民党が会議以外の飲食費、高額タクシー代や深夜駐車代、官能小説、コミック誌や教育ドリルなど私的書籍、公明党はスパイ小説など私的書籍、区民連合は政治資金パーティ、スナックの飲み代であることをあきらかにした。
会派の不適切な使用として「返金」で終わりにするようでは、議会の説明責任は果たされないばかりか、政務調査活動本来の重要性を見誤らせてしまうことになりかねない。議員ひとり一人の質が問われている問題であり、断じて、個人名を明らかにし区民の信託を受けるべきである。
あり方検討会では、政務調査費の支給対象を会派のみにするか1人会派(議員)も認めるかの議論が一致点を見ないまま継続された。このときに「会派支給であるからこそ、会派内のチェックが機能すると主張した当の3会派」の、このようなあきれた実態にはあいた口が塞がらない。
→生活者ネットの前都議会議員藤田愛子と「議会改革」を訴える。右は、2期目にチャレンジする井上やえ子