区が連携して行う「大規模テロ災害対策対処訓練」って一体何?

急きょ舞い込んだ情報は、品川区の大井競馬場で大規模なテロ災害対処訓練が行われるというものでした。一体何のこと! と情報収集するうちに、その内容は品川区も関係しているにもかかわらず区民には一切情報が知らされていないという呆れたものでした。

東京都のホームページ(大規模テロ災害対処訓練を実施|東京都)によると、11月5日付けで東京都国民保護計画に基づいて『洞爺湖サミットを想定した大規模テロ災害対処訓練』を行うと発表されていました。

実施の詳細をみると、11月9日(金)午前10時から12時、場所は大井競馬場とあり、訓練の特徴は、①放射能テロを想定、②図上訓練と実動訓練を同時実施、参加人数は合計920人、③東京都として2回目の訓練、④区の国民保護計画策定後、区と連携する初めての訓練、というもの。参加区は、千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、品川区の6区とされ、主要訓練内容に被害者の救出・救助、住民等の避難措置などが含まれています。

この発表によれば品川区には事前に情報があり、協議していることは明らかですが、11月5日(月)に開かれた常任委員会の危機管理室長が出席する総務委員会でも、防災課長が出席する区民委員会にも一切報告がされていません。このことは区民に向けた説明責任の姿勢が大いに問われるものであり、憂慮すべき事態であるといわざるをえません。また、議会としても報告義務を怠った区に対してきちんと抗議すべきです。(井上八重子)