2008年の予算審議がスタート

最終補正 近隣セキュリティ

  3月3日は桃の節句です。子どもが独立したわが家では桃の節句もお雛様も忘れられてしまっています。そういえばスーパーでも桃の節句用ちらし寿司とか並んでいましたね。

さて今日から8日間、2008年度予算を審議する予算特別委員会が始まりました。初日は2007年度の最終補正の審議でした。私は近隣セキュリティとすこやか医療費助成について質問をしました。

近隣セキュリティは小学生が首からぶら下げている楕円形の防犯ブザーに関連した事業のことです。防犯ブザー「まもるっち」は品川区の全公立小と希望する私立小学校の児童に貸与されています。またGPSと携帯電話の機能が付いていてオプション契約で利用できます。

今回の補正では5,790万円の費用が新たにかかることになりました。①子機の基本料金の長期契約割引の時期を間違って予算計上してしまったために4,154万円②通信事業者の(㈱YOZANの経営悪化による事業者変更で1,115万円③ソフトバンクへの事業譲渡によるオプション利用者の引き落としシステムの継続のために471万円。オプション契約者は12000人の内の3300人です。

単純な契約時のミスと契約業者の経営破たんという二つの理由で新たな税金を負担することになったわけで、今後の組織内のチェック体制と防止対策については他会派からも同様に改善を求める意見が集中しました。

この近隣セキュリティシステムは品川区が独自で開発をし、特許を取って始めた事業です。2003年からの開発経費1500万円、2005年からの運用経費は年間1億5000万円ほど掛かっています。さらに2008年予算では第三世代型の機種変更に新たな予算が7800万円計上されています。

 このシステムは地域の見守りのネットワークを構築することを大きな目的として進められてきました。現在では協力会員は1万人を超えさらにPTAが独自ではじめた83運動、わが町パトロール隊や安全パトロール隊が人と人との関係で地域が子どもたちを見守る体制が進んでいます。

品川区が特許を取得して始めた事業で引くわけにはいかないと考える人もいるかもしれませんが、子どもの安全安心の名の元に毎年1億5000万円の税金を掛け続けるのが良いのかということも当事者が意見を交換する機会があっても良いのではないでしょうか。
機械に頼らないで人と人との関係で子どもの安全を守るまちづくりこそ進めていくべきではないかと提案しました。

「まもるっち」が子どもの安全を守る唯一の道具であるかのような発想に費用対効果も視野に考える必要があると発言する私に「子どもの命を費用対効果なんて初めて聞いた。ふざけるな!!」という野次が飛びました。あまりに本旨を理解しない短絡的な発言にあきれました。(井上八重子)