神田川の浄化、親水活動をされている神田川ネットワークの糸井さんの案内で川の再生、川を通したまちづくりを考えました。
隅田川から神田川へは急に川幅が狭くなって川べりに添ってたくさんの屋形船が並んでいます。幾つもの橋を抜けて日本橋川へと移動しましたが、川から眺める連続したみどりにも管理する区の思いが伺えるようでした。特に文京区側は古くから残る樹木もあったせいでしょうが整えた奥深い緑という印象でした。川は昨晩降った雨の影響で雨水と汚水が混じった水が川に流れ込み、異臭と汚れを感じましたがいつはもう少しきれいなのだそうです。
隅田川から見る高層住宅のベランダは川に向かっていますが、神田川ではそのような住宅は見られません。泡ぶくが川にあふれていた50年前であれば異臭や汚れから背を向けて住宅を建てていたことがよくわかります。陸から見ているだけではわからない『川の再生がまちの姿を変えていること』を実感しました。
神田川から日本橋川へと移動すると視界は一変します。日本橋川から上空を見ると巨大な高速道路に息詰まる感じがします。国家プロジェクトで日本橋川を覆う高速道路を撤去という話があると聞きますが、困難なことはたくさん想像されますが、実現したらいいなと思ってしまいます。
今日は陸上からではなく川から見るまちの再生ということを考えるよい機会でした。連続する緑の創設や風の通り道、そして川に生息する植物や生き物の復活が見られました。
東京都の川づくりの基本理念は治水・利水・環境であるが、案内してくださった神田川ネットワークの糸井さんは環境を市民レベルでは親水と考えて活動しているとおっしゃっていました。生き物の生息する『わんど』という発想は行政には無いので、市民が働きかけていくことが重要と。私はわんどということを今日はじめて知りました。目黒川に生き物のすみかのわんどが出来ないかしら?これから研究です。関心をお持ちの方、すでに川の活動をしている方情報をお寄せください。(井上八重子)
写真上 隅田川のわんど
差新下左 川沿いの連続する緑 写真右 日本橋川を覆う道路