決め手は住民による地区計画

住みやすいまちに住民の関与はどこまで可能か

  “安心してすめるまちづくりを考える会”が「あなたはどんなまちに住みたいですか」というシンポジウムを開いたのが2年前の12月。今年は12月13日(金)午後1:30~16:00『景観計画で街並みはどう変わる?!』絵になるまちを描いてみようをテーマにした学習会があります。興味のある方、是非聴きにきてください。『お知らせ』をご覧ください。

 今私は区民の方の声を聴きに地域を歩いています。そこで困惑する声を聴きました。
用途地域の商業地域は広い道路沿いに指定されており高さ制限がないために敷地の面積によっては近隣住宅へは多大な影響が見られます。北品川でも山手通り沿いに敷地面積109㎡で12階(36m)という計画があることを知りました。隣地は路地ですから突然のマンション建設計画に住民の生活環境が一変。今までのような太陽の恵み、日照は望めなくなります。影響を受けるのが個人という状況のためほとんどの住民は諦めています。たまたま運が悪かったですねで済まされてしまう、まちづくりに問題があると思います。

現在は用途地域の規制と建築基準法を守りさえすれば、建築が許可されるシステムです。
住民合意の地区計画づくりには困難が伴うのも事実です。しかし運が悪かったで済まさない住みたい街をつくるルールをみんなで考えませんか。

今年建設委員会の行政視察で京都に行きました。
京都市の職員の方は言いました。「用途地域一辺倒では京都の街並みは守れません」
行政と市民と事業者が一丸となって合意形成を諮りながら京都のまちなみの保存と再生・創造に取り組んでいる様子を伺うことができました。(井上八重子)

写真は景観に基づく広告物の規制に沿った京都・八坂神社前のローソン