議会基本条例制定の陳情は継続に

議運を傍聴しました

今議会(6月24日~7月7日)の請願・陳情に「議会基本条例制定を求める陳情」が出されました。その陳情が7月6日の議会運営委員会(以下議運)で公開審議されました。

品川区議会では議運は非公開ですが、請願・陳情審査のみ公開でおこなわれます。ところが品川ネットも賛同団体になっている「自治体議会改革フォーラム」の自治体議会調査によれば23区中19区が議運を特別な事情がない限り公開としています。品川ネットは議運の公開と小数会派の議員のオブザーバー参加を求めていますが、議運では「認められない」という回答が続いています。

開かれた議会を目指す、生活者ネットもっともっと議会改革に力を入れたいと思っています。ですから議運の改革も含めて議会のことを議論する『議会改革特別委員会』(2009.4.14HP)の設置を毎年要望してきました。こういったことを提案する会派はほとんどなく、少数意見として葬り去られてきました。ですから市民のこの陳情は大歓迎です。陳情者と一緒に同僚の市川和子議員と傍聴しました。

公明党の議運副委員長が、傍聴席にいる私の前を通る時、「すぐ終わるからね」と言葉をかけていきました。議運の委員は13人、そのうち自民・公明は8人で過半数を占めるので、根回しが済んでいるよと意味だったのかしら??

陳情は、「議会不審」を解消し、「住民との距離感」を無くすために、本会議の一問一答、議会としての議会報告等を盛り込んだ議会基本条例制定をしてほしいというものです。北海道栗山町議会が議会基本条例を策定してから、その動きは全国に広がり、現在では114議会、全国の自治体の約6%の議会が策定しています。

会派の態度
自民党→自由闊達な品川区議会の議論が失われる。十分な議論をするために継続。公明党→栗山町は人口1300人という規模だからできたこと、品川区議会のよき慣例を縛るのか緩めるのか、じっくりと議論すべきなので継続。共産党→一問一答や議会に調査機関を置くという陳情内容が良いか分からないが、全国の流れは認めるので趣旨採択。民主品川→議会改革は必要なテーマで陳情者の思いは理解できるので趣旨採択としたいが、自公が継続というのであれば、継続もやむなし。無所属クラブ→陳情者の言うことはおかしなことではない。積極的に議会を公開することは良いことなので趣旨採択

というわけで、自・公・民、10人が継続を主張したので継続審査となりました。

陳情者の方に聞かれました。
継続審査ということは各会派内で次の審査までに、もっと調査をして検討くださるということですか?
区民に信頼される議会となるよう、品川区議会は情報公開を徹底し、水面下での意見調整を慣例とするのではなく、公開の場で議論ができるように議会基本条例策定に向けての検討に入りましょう。(井上八重子)