長期欠席を続ける選挙管理員会委員に報酬が払い続けられる

決算特別委員会報告

品川区の選挙管理員会の委員選挙が10月26日に行われ、新しい委員が4人選出されました。このことは活動報告「選管委員の選挙にガラガラポン初登場」ですでにお知らせしました。ですから旧委員の皆様は2006年9月22日の第3回定例議会の選挙から任期が発生しています。
決算委員会で昨年の8月よりお体を悪くされて、本年10月の任期最後まで一度も会議に出席されていない方に7ヶ月間、月額23万8千円の委員報酬が支給されていることが明らかになりました。

勤務実態のない行政委員に報酬が支払われる仕組みを整理しました。関係する地方自治法の選挙管理委員会の条文を列挙します。

181条の2、四人の選挙管理委員を以てこれを組織する。
182条の3、欠員があるときは補充員の中からこれを補欠する。
184条、選挙権を有しなくなったときその職を失う。法律の規定に該当するための選挙権を有しない場合を除き、選挙管理委員会がこれを決定する。
189条、三人以上の委員が出席しなければ会議を開くことができない。

184条の2、議会は選挙管理委員が心身の故障のため職務の遂行に耐えないと認めるときは議会により罷免することができる。この場合において公聴会を開かなければならない。

以上の法律が根拠になっているのだと推測するのですが、品川区の選挙管理員会は三人いれば会議は開くことができるという解釈で補充員の選任をしなかったと思われます。またすべて元議員という馴れ合いのため、委員会に出席できない状態が15ヶ月も継続していたのに、「心身の故障のため職務の遂行に耐えない」とは認めず、議長への報告もしていません。

自己申告なのかもしれませんが、市民感覚としては166万円もの税金が支給されている事実には納得できません。復帰までの期間を定めるなどの整備を行い、議会もお手盛りでないしくみをつくらなければ、さらに政治不信は募るばかりです。

選挙管理員会に議事録の開示請求をして、私はこの事実を知りました。決算委員会で勤務実態のない行政委員の報酬を支払うことについては、区に厳正な対処を求めました。(井上八重子)

その2につづく