リバーウォーク北九州と小倉城

「運河や川を浄化し、水と緑のネットワークをひろげます」は生活者ネットの政策の一つです。水の流れは人の心を癒します。区内の目黒川ではそのイメージを思い浮かべるにはハードルが高いかもしれませんが・・・。以前、桜の季節に大崎から目黒川の上流に向かって中目黒の先まで歩いたことがあります。川沿いの桜並木の桜には堪能したのですが、建物が後ろを向いていてさみしかったですね。 

で、区民委員会の行政視察では、北九州市に流れる紫川の脇に建つ、リバーウォーク北九州を、水辺活用及び観光施策という視点で行きました。ここは東京ネットの環境チームの福岡視察で2008年に立ち寄った所で、視察後の自由時間に「水環境館」を同僚議員とともに再訪しました。 

紫川マイタウン・マイリバー整備事業は1990年に整備計画が認定されて、時間をかけて整備され、10か所にかけられた橋のテーマは「自然」です。「火の橋」海の橋」「音の橋」というようにすべてに関連した名前がついています。川沿いには潮の満ち引きで変化する親水広場も整備されています。 

芸術劇場は大ホール、中劇場、小劇場と3つあり、それぞれ1269席、700席、216席です。小劇場は座席が可動式で平土間の「何もない空間」が作られ、ダンスなどにも利用しているようです。

リバーウォーク北九州は、駅の移転や役所の老朽化に伴う再整備で、宝町一丁目地区第一種市街地再開発事業の中で2003年に完成した建物です。建物は北九州芸術劇場、朝日新聞、NHK、西日本工業大学、商業施設などが入っています。 開業初年度の目標1000万人に対して1150万でしたが、2年目以降は年間来場者が850万人、売上益150億円で推移しているといいます。従前地域内の従業員が1000人に対して本施設において2500人が働いているといいますから雇用創出には貢献しています。

デザインと色がとにかく奇抜で、完成時には賛否両論あったようですが、最近は地元の方は慣れたという感想を持つ方が多いとのことでした。芸

路上に示されたポイントに立って、リボンにカメラを向けると小倉城がきれいに映るという観光名所となっています。

術劇場は()北九州市芸術文化振興財団が市より委託されています。

 

区内を流れる目黒川は区独自で浄化モデル事業に取り組み、その成果をもとに今年からは世田谷、目黒、本区の連携で対策強化の検討に入りました。世田谷区は暗渠、目黒区もそんなに水量がないために自治体間の温度差はありますが、管理者の東京都には品川区が主導して強く働きかけを行うよう期待しています。さて三辺コンクリート護岸の目黒川で今のままでは親水広場は困難かもしれませんが、川に向いたまちづくりの整備は発想を転換すれば可能です。皆さんからもよい意見があればお寄せください。(井上八重子)

 

リバーウォーク北九州の色づかいは、それぞれ日本古来の色から大地の「茶」、日本瓦の「黒」、漆喰壁の「白」、漆の「赤」、稲穂の「黄」をイメージしたものだそうです。右から茶は中劇場、黒は朝日新聞社、赤は大ホール、黄と白は商業施設になっています。