福島県双葉町の前町長井戸川克隆さんは原発の安全神話は信じていなかった(その2)
帰宅すると日本教育新聞の見本(2014年2月17日)が届いていました。斜め読みをして唖然とする記事がありました。抜粋して紹介します。
日本の未来を担う子どもたちがエネルギーについてきちんと考え、判断し、行動できる正しい知識を教えていこう~とエネルギー教育全国協議会が1月25日に主催した特別講演の要約記事です。
田中伸男氏(日本エネルギー経済研究所特別顧問/前・IEA事務局長/東京大学教授)
エネルギーの問題を考えていくときに、最新の世界情勢とエネルギーの“安全保障”という視点は欠かせません。もしイラン制裁でホルムズ海峡が封鎖されたなら「原油価格の高騰⇒日本の経済収支が赤字化⇒日本財政への信認崩壊」という負の連鎖が本格化してきます。それを阻止するためにも緊急時のシナリオとして、原子炉の再稼働を急ぐ必要があるのです。(中略) これを教訓にしながら廃炉除染に加え、統合型高速炉(IFR)といった、新型原子炉などの導入も加味して総合的に考えていく必要があります。 (中略) このように国内だけではなく、世界を見ながら日本のエネルギー問題を考える幅広い視点が必要なのです。ぜひ幅広い視野からのエネルギー教育をお願いします。
資本経済は国民を守らないという井戸川さんのお話がありましたが、まさにその通りです。首都直下型地震を想定して自治体は日々防災対策を行っています。品川区は2014年の防災対策を昨年比46%増76億円も費やしています。地震多発国日本の原発立地自治体でもいつ地震がおきてもおかしくないという状況に肝を冷やしていることでしょう。そして福島では帰還できない地域を作ってしまっています。その教訓を活かすなど微塵も感じられません。
日本の現実・福島の現状をまず子どもたちに知らせるのが教育ではないでしょうか。経済があってもそこに働く人の命が無くなっては日本財政への信認崩壊どころではありません。阪神淡路大震災は復興出来ました。福島第一原発周辺の復興は500年後と外国の学者に言われたと井戸川さんは紹介しました。(井上八重子)