専守防衛を揺るがす現政権にNO!
先日戦争法案についての党首討論が行われました。党首討論の前日(5月19日)に参議院議員会館で行われた立憲フォーラムと戦争させない1000人委員会共催の院内集会に参加しました。
憲法学者で水島朝穂早稲田大学教授の『安保法制審議に求められるもの―安倍政権のウソを暴く質疑のために―』と題した講演会です。タイトなスケジュールの院内集会なので90分の講義はないとは思っていましたが、何とも40分とは残念でした。
しかし水島先生が語る「集団的自衛権とは『専守防衛』を唱える憲法に違反しているものなのだ」という過去の議事録や法律を根拠にしたお話と「安倍内閣による憲法介錯(立憲主義の破壊)を執拗に追及し続けること」を参加した国会議員に向けて発破をかけるその内容には充実感がありました。
立憲フォーラムは、2012年末の政権交代以降、「憲法第96条を先行改憲しよう」という主張が急速に広がったことに危機感を持った国会議員が結成した超党派の議員連盟です。13年4月18日に民主党・社民党・未来の12人の議員が呼びかけて、4月25日に結成、13年5月末の時点で、民主党・社民党・みどりの風・無所属の46名の衆参議員が参加しています。2015年の現職議員は41名とのことです。
集会には国会議員の方もたくさん集まっていましたが、立憲フォーラム幹事長の辻本清美さんからは戦争法案審議の特別委員会設置の国政情報が語られました。そしてちょうど大阪都構想の住民投票の結果も出ましたので、大阪の報告もありました。地元自民党は反対にまわりましたが、憲法改正に賛成の橋本府知事を取り込むために住民投票賛成の民意を作ろうと自民・維新の党が4億円以上ものお金をつぎ込んで毎日TVコマーシャルと新聞に賛成の広告を入れるなど凄まじかったと聞きました。この住民投票に隠れた裏側も無視できないという冷静な判断を大阪府民は下したのではないかと私は思っています。
国会の特別委員会の構成は45人(自民28人、公明8人)民主7人、共産2人ということですが、これは地方議会でも採用されるドント方式で、数の多いところが優遇されます。どれだけ野党議員が法案の矛盾を突くことができるのか。水島先生は自己満足の演説で終わるなというメッセージと共に「答弁を引き出す国会質疑をすべしという事例に31年前の公明党市川雄一議員の例」を語りました。最近は国会議員の追及が甘いと苦言を呈し、レクチャーもしますよとエールが送られました。この言葉を意識して、国会の党首討論をテレビで観ました。ん・・・・。
「国会審議で追及すべき11の論点」の詳細は「ライブ講義徹底分析 集団的自衛権」を参照。