胃瘻への栄養剤注入を在宅で初体験

口から食べ物を受け付けず、入院して久しかった義母は点滴の栄養剤で体力は回復。しかし口腔リハビリにもかかわらず相変わらず口から食事を受け付けない!さて次に判断を迫られるのが胃瘻の選択。『胃瘻』=『延命』と思っていたが、そうともいえない事実に直面。食べられないまま数カ月、家族が見守るのは大変ですよと主治医。 

このたび介護に帰った時は、在宅で栄養剤を胃瘻に注入。病院でレクチャーは受けましたが1か月前の事ですっかり忘れてしまったのですが、施設の看護婦さんが丁寧に順序を記してくれて大助かりでした。金曜の夜から日曜の昼まで、合計6回の注入。義妹も心配して連絡をくれましたが、胃瘻の手当てはそんなに心配したこともなく済んだのですが、退院後から立ち座りや歩行のリハビリが一切できなかったらしくトイレ介助が私一人でできなくなったことの方が深刻でした。 

私自身は、施設を利用しながらの介護なので続けられていると思っています。おかげさまで兄弟もそれぞれが適度にかかわっています。ひとりにしない介護。抱え込まない介護でなければ続きません。先の見えない介護を共有できる社会、そして支えるしくみが必要であることを実感しています。

介護保険が改定され、複数の申請を連れ合いがしていますが、申請主義の為に、申請制度が理解できない老老介護の方たちはいったいどうしているだろうかと心配になりました。制度を承知し活用できている方々はよいのですが、高齢者だけの介護や情報難民になっている方々には、しくみがあっても届かないということがあるのではないか。介護の孤立化は大きな課題です。

さて、今日は2番目に生まれた孫の2歳の誕生日。数日前に生まれた3番目の孫のお誕生日は義父の命日と一緒。介護も子育ても同時進行のような日常。

だからこそ、生活者ネットワークが掲げる「ひとりにしない子育て・介護」の政策を絶対に実現したいと思う。自分の経験も活かしながら皆さんと一緒に取り組みたいです。今後とも生活者ネットワークにご意見をお寄せください。(井上八重子)