「地域のため」から「地域とともに」へ

◆「折り合いをつける」という市民自治の力をつけていくこと

◆「お客様」と「サービスを買う暮らし」を追及すると閉塞した社会になっていく

◆苦情=意見+過去の恨み 

協働ネットワークしながわが主催する学習会が12月14日(月)の午後中小企業センター大講習室で開催されました。

生活者ネットワークはまちづくりへの市民の参画をずっと求めてきたわけで、それを実践されている方たちが企画した学習会はとても気になっていました。当日やっぱり参加したいと電話すると定員の60名に達していないので参加は可能ですといういお返事を頂き参加しました。 

「地域のため」から「地域とともに」へ
~公共事業の担い手に問われるもの~
そんなタイトルにも魅かれるものがありました。講師はNPO法人埼玉ハンズオン常務理事の西川正さん。さまざまな経歴とともに、地域活動では2児のお父さんとして保育園時代や現在も小学校でおやじの会を実践するなど、とても面白いことをされていて、バラバラに見える話がきっちりとまとめられた充実した100分のお話しでした。

ヤキイモタイムや七輪を通してコミュニケーションをはかっていくすべには、周りの人をお客さんにしないで一緒に手伝ってもらって、面白いことをする!!そんなアイデアがたくさんありました。

 

公共サービスの担い手を新しく増やそうという「新しい公共」という考え方に私たちは期待しました。地域課題の解決の当事者として市民の参画の場をつくっていく事、そしてまちづくりの主体者としての責任も果たしていく。
自治する市民社会が最近後退気味と西川さんも指摘されました。 

公共事業のサービス化進むと、お金を払っているのだからサービスを求めるのは当然となりがちです。サービスを買う社会が進んでいくと、住民は主権者ではなく消費者としての扱いとなっていきます。そして消費者としての振る舞いが常態化するとことは同時に苦情社会と変わっていくことになります。これが冒頭で学んだ項目です。

 公共サービスの利用者通しが、折り合いをつけていく自治する市民社会というのは、対行政ではなく、市民・住民が個々コミュニケーションをとっていくこと以外に方法はありません。

知らない人のピアノの音は騒音ですが、知り合いだったら今日も元気そうだなにかわるでしょうし、赤ちゃんや子どもの泣き声は「うるさいな」から、道であって挨拶する中になれば元気に育っているようでうれしいなぁにかわります。

今日の問題提起をいかにこの品川区のまちづくりに活かしていくことができるか。元気をもらえた学習会でした。その後行われた交流会に参加できなかったのは心残りではありますが、仕方ないです。(井上八重子)