パキスタン航空の墜落事故は都心の真ん中!他人ごとではない

5月22日パキスタンの都会の真ん中で航空機が墜落しました。乗組員97名が死亡、住宅地の被害者数は不明ですが、被害にあった25軒が撤去されたと報道されています。亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。原因究明はこれからのようですが、都心上空を飛行して羽田空港に着陸する旅客機の中には、このパキスタン航空のエアバス320という同機種も多いと航空評論家の杉江弘さんは指摘しています。東京都心のど真ん中で万が一にも墜落事故が起きたらと、想像するだけで身の毛がよだつ思いです。ハイテク機による航空事故の要因として考えられるのは、多くはヒューマンエラーだと先述の杉江さんは指摘します。ハイテク機が制御不能となって事故を起こす事例は、今回のパキスタン航空事故以前にも既に起こっています。

海外のパイロットは羽田新飛行ルートのような人口過密な都心上空の飛行経験はあまりないといいます。経験不足に加えて、さらに着陸態勢に入る降下角は一般的には3度とされているのに、騒音対策と称して羽田着陸時には3.45度とされています。(余談ですが、騒音対策ではなく横田空域の関係であることを政府関係者が語ったという話もあります。)この3.45度については世界中の専門家集団(IFALPA=国際定期航空操縦士協会連合会)(IATA=国際航空運送協会:主要な国際民間航空の業界団体)が、こぞって航空機着陸時の3.45度降下角問題に関する懸念を表明し、「新ルート運用で羽田空港は、世界で最も危険な空港になる」と指摘していることは、周知の事実です。さらに赤羽国交大臣自らが国内のJAL、ANAのパイロットとの会談で、安全な進入のための方式要請を受けたという事実もあります。国土交通省が危険な飛行ルートを承知で、国民が犠牲になるかもしれないというリスクを押し付けることはあってはならないことです。そして憲法が保障する国民の生存権にも関わる問題です。

IFALPA:The Global Voice of Pilots https://www.ifalpa.org/about-us/
IATA:International Air Transport Association  https://www.iata.org/

 

このような大きな問題にもかかわらず、羽田都心上空飛行ルート運用は国の問題であって品川区としては要望するしかないという緊迫感のない態度は、住民の福祉向上を第一義とする地方自治体としての職務を果たしているとは到底いえません。
国土交通省はどんなに対策を取っても「落下物はゼロにはできない」と明言しています。ならば落下物と騒音を避けるために、国と住民が合意した「海から入って海から出る」ことを守ることが最善の選択です。

 

新型コロナウイルス感染拡大を避けるために、住民投票を成功させる会の活動は、人の集まる会や宣伝など自粛していました。しかし羽田新ルート運用への「住民の選択」の機会を品川区につくるために住民投票条例の請求に向けての活動は引き続き進めています。署名を集める受任者、そして集会や宣伝開催のお手伝い、活動資金カンパ等々、皆様の応援をよろしくお願いします。

為政者が決めたことに異議があれば国民として、当然の権利としてこれを質していく。不断の努力で生活に憲法を活かしていく。政治はまさに生活の道具であると実感しています。

こちらもご覧ください。

住民投票を成功させる会HP

羽田問題プロジェクトHP