市民の政策提案が実現しています

品川・生活者ネットワークでは品川区への政策要望として区民の皆様にお話を伺いながら、例年「品川区予算への市民からの提案書」を区長に提出しています。

今その政策要望について点検作業を行っています。私も議員在職中に議会質問等の折に、市民からの提案を取り上げてきました。
今回の点検で3つ進展がありました。

■1つは予算編成の公開です。私は2015年の予算特別委員会で予算編成過程の公開を求めました。そして市民からの提案でも同様のご意見がありましたから毎年要望してきました。それが一歩前進となったわけです。

品川区民は区議会予算特別委員会前の2月初旬に区長が行う予算プレス発表で次年度の予算の概要を知ることになります。そして区民への周知は、議会の採択を経て、本会議終了後の区報とHPで決定した予算としての公表になります。港区では、区議会審議の前に予算案が区報によって市民が知ることができます。これは、税金の使われ方について、議員や行政に意見を伝える機会があるというメリットがあります。更に、他の自自体では11月頃の予算編成過程を公開するところもあります。

品川区議会2019年11月11日の総務委員会で予算編成過程の公開が報告されました。

■2つめは、HPのリンク文書がPDFだけでなくWORD(text)でも公開されたことです。視覚障害者の方たちが利用するパソコンではPDF文書の読み上げができないという現状があります。詳しくないですが、PDF読み上げソフトは高価なもののようです。以前PDF文書だけではなくWORD文書も掲載をしてほしいと要望したところ、文書の改ざん防止には欠かせないと答弁されました。しかしこの時すでに、東京都では両文書同時公開でした。

品川区はHPで公開していますとよく周知について説明していますが、パソコンが見られる環境の人が文書を読めないということは、PDF前の文書が当然あるので早急に改善をすべきと言い続けてきました。
このことは会議録でいつ報告されたのか見つけることはできませんでしたが、率先して障害福祉課では取り組んでいるようです。しかし、障害福祉課の情報しかとらないということはありません。消費関係やまちづくりについても同様に情報が必要なこともあります。

所管課ごとの判断で行うのではなく、当然ながら全庁的に取り組む方針を明確にすること。そして広報広聴課が、所掌事務としてチェック機能を果たして文書の同時公開を求めていきたいと思います。

■3つめは重度訪問介護の1日上限8時間の撤廃を求めていたのですが、2019年7月2日の厚生委員会の質疑の中で、2019年度より改正され、削除されたことが分かりました。
経緯はいろいろと書きたい気持ちはあるのですが、ここでは報告にとどめます。

市民が区の施策に関心を持ち、自分たちが支払う税金の使い道に声を上げていく。提案要望をしていくことは、主体的に暮らしやすいまちづくりに参画していくことだと信じています。

現在品川ネットは2021年度予算に向けた市民からの提案をまとめています。
品川・生活者ネットワーク、区議会議員田中さやか、吉田ゆみこに皆様のご意見をお寄せください。

(井上八重子)