子どもたちへの健康調査が必要です

学校を子どもたちの居心地のよい場所に

  子どもたちに影響を及ぼすシックハウス・シックスクールの現状を学ぶ学習会に行ってきました。化学物質過敏症を研究している小児科医とNPO「シックハウスを考える会」からの報告を聞きました。
参加している方は教師、養護教諭、研究者やアレルギー症状のある子を持つ保護者などさまざまでした。

  シックハウス症候群は頭痛やめまい、吐き気などいろいろな症状を訴える不定愁訴といわれるものを主としていて医学的には確立した単一の疾病ではないといいます。医学的な定義や診断基準がないことや実態が明らかになっていない現状を理解することができました。そして化学物質過敏症とアレルギー性疾患は湿疹やかゆみなどの症状を表すので同じように考えがちですが過敏症は非アレルギーで反応や発症機構が未解明であるのに対してアレルギーは体内の免疫システムによって排除しようとする反応をいうので別だということを再認識しました。

しかし「シックハウス症候群に関する免疫学的研究」という報告によるとアレルギー症状のある子どものほうがシックハウス症候群の割合が高い結果が出ているそうです。生活者ネットワークが以前行ったアンケート調査では花粉症状を含めてアレルギー疾患は増えていると感じている人が大半でした。大気汚染や添加物などの影響でアレルギー疾患が増加傾向にあるとすればシックハウスあるいはシックスクール症候群も増加するのではないかと予想されるわけです。

  品川区は小中一貫校の新築や台場小、荏原五中、第二延山小、小山小の改築など続いています。2003年7月よりシックハウス対策規制が進み学校教育施設の指針ではホルムアルデヒド、トルエンなど13種の物質についての学校環境衛生の基準が決められています。しかしこの学校指針は大人基準です。子ども基準ではないということが問題です。すでに荏原五中と台場小は新しい校舎で過ごしています。改築後に子どもたちへの健康影響調査が必要です。
シックスクール症候群は人それぞれに症状が違います。身体的な症状だけではなく、だるい、疲れやすい、落ち着きがない、キレるなどの症状もシックスクールでは起きています。シックスクールの認識がない場合がほとんどで子どもの人権否定につながっているケースが学校で起こっているという事実が2001年10月~12月に実施した『化学物質過敏症支援センター』のセミナーの記録で報告されていました。

  議会質問で学校改築時に子どもへの健康アンケートの実施を提案しましたが、今日の学習会でさらに必要性を感じました。新しい学校にお子さんが通っている保護者のみなさん、お子さんの様子はいかがですか?

※衆議院選挙の関心が高く投票率は上がったことは歓迎!でも開票結果には本当にこれでいいの?と感じています。