品川区は消防庁直結型と民間型の2種類の緊急通報システムを採用しています。ただ2007年6月に消防庁型の申請は取りやめています。両者ともに家庭に設置する受信機とペンダントがセットになっており、消防庁型は協力者が3人必要です。通報があると協力者と消防署が受信し、協力者は家に駆けつけ鍵を開けます。民間型は警備会社の人が駆けつけます。
消防庁型は利用者負担は無料ですが、
・設置代金、28.350円
・年1回のメンテナンス代、12.285円
・月々の利用料1.900円
で一人当たりの経費は6万3435円となり全額区が負担しています。
一方民間型は
・設置代金は事業者負担
・月々の利用料は2.625円、でその内利用者負担は1800円(9.900円)、介護保険料第1・第2段階の方は1000円(1万9500円)の負担です。
( )は年間一人当たりの区補助額です。
請願は①区民利用料が無料の消防庁型を復活してほしい②民間型の区民負担を無料にしてほしいという内容です。
第一生命経済研究所が2000年に緊急通報に関する全国調査を行っていますが、その中で消防庁型は協力者の確保が困難なことと誤報による通報が消防庁の本来業務に支障をきたしている、という報告がありました。
協力者を確保して網の目のような地域の見守りネットワークができれば消防庁型も有用かもしれませんが、区の費用負担は大きくなります。ひとり暮らし高齢者6000人に対し緊急通報システムの利用が297件に留まっていることを考えると、現状では民間型を普及させ、利用料の減免を拡大し、生活の安心を確保するほうが良いと品川・生活者ネットワークはこの請願について判断しました。
区のホームページでは便利ガイドの≪高齢者≫→介護が必要となった時→介護保険以外のサービス→緊急通報システムとアクセスが分かり難いため改善を求めたところ、直ぐに高齢者→緊急システムと改善されました。ありがとうございました。
ただひとこと言わせていただくなら、内容をもう少し詳しくしてください。
(井上八重子)