11月7日(土)は戸越台中の50周年でした。学校にはそれぞれの歴史や地域とのかかわり、そして生徒の歴史もあります。戸越台中学校は特別養護老人ホームが併設されている複合施設で、1996年(H8)建設当時は話題になった事でしょう。プールは温水で一般開放も行なわれ、体育館と共に多くの区民に利用されています。
式典は全校生徒が出席し、地域の方々、教職員・PTA、そしてOBの方々、たくさんの方々が列席される中で行われました。濱野区長の挨拶に、そのとおり!ですねと共感するところがありました。それは、学校は“子どもたちのためにある”のだということ、そしてこれからを担う“子どもの現実の社会”なのだという言葉です。
区長は高齢者と中学生が同じ建物の中にいる意味はとても大きいと評価していました。核家族化する中でお年寄りと身近に関わることが少なくなっている子どもたちにとってとてもよい経験になっていると思います。同じように子どもたちが社会に出れば、高齢者だけではなくハンディを抱えた人たちもいます。学校を特別な場所にしないで現実社会とするならば、障がいのある子たちと共生、共学、共育をめざした教育のインクルージョンが必要です。
高齢者の方たちとの交流で心を学ぶように、子どもたちには同じ教室で障がいのある子どもたちとも自然な付き合いができるように、成長して欲しいと思っています。
子どもが小学校に入る前に、「就学時健診」受診をすすめる通知がきます。これは自治体には実施の義務がありますが、子どもに受診の義務はありません。健診に行くと、知能検査があり、「心身の遅れがある」と判定された子は、就学相談を経て、就学指導委員会で特別支援学級などへの就学が勧められます。保護者の意見は「尊重」されるだけで、就学先の決定は教育委員会です。品川・生活者ネットワーク、就学時検診が任意であることを保護者に正確に伝えることを求めています。
区教委には何より子どものために、小学校でも中学校でも地域でともに育ち学ぶことができる支援を行ってほしいと願っています。(井上八重子)
喜びの歌(戸越台中学校50周年を記念して生徒が作詞)
聳(そび)える校舎は 戸越の丘に
五十の年月(としつき) 広がる未来
福祉と一緒に 心も学ぶ
輝く笑顔は 戸越台中