23区プラスチック懇談会が区長・議長に提言書を提出しました

ごみ処理から自治を考える提言

「23区プラスチック懇談会」は廃プラスチックの焼却問題に取り組んできた多くの市民・団体が集まり、廃プラスチックの資源化を呼びかけるネットワークとして発足した会です。今まで環境省・東京都・各区・容リ協・中間処理事業者・市民等との意見交換を繰り返し、ごみ処理問題に取り組んできました。

こういった活動の積み上げが、その他プラスチックのリサイクルに取り組む自治体を13区に拡大することに繋がりました。
しかし廃プラスチックを全量焼却する区と容器包装プラスチックを分別してなるべく問題の多い焼却をしないようにする区との間に、ごみ処理にかかる財政上の負担の公平を損なう事態が起きています。

2000年、清掃事業が東京都から23区特別区に移管されましたが、清掃工場の配置が23区に偏在しており、各23特別区による自区内処理の原則が徹底できませんでした。そのため収集は各自治体、焼却中間処理は東京二十三区清掃一部事務組合(以下「23区清掃一組」)、埋め立ては東京都というように「三層構造」となり、自治体のごみ処理の問題を複雑にしています。

団体では「東京23区全区が等しく容器包装プラスチックの分別収集に取り組むことを求める提言」「ごみの自治の確立を求める提言」をまとめ、23区の区長と議長に直接要請行動を始めました。
 
品川ネットは同団体と連携をし、情報を共有しながらごみ減量に取り組む活動をしてきましたので、4月23日に品川区長との面談に一緒に行きました。当日、区長は所要のため会えませんでしたが、都市環境部長、環境課長、リサイクル推進係長に会って、提言への理解を求めることができました。品川区はリサイクルの充実に積極的に取り組み、当初から容器包装プラのリサイクルを導入するなど評価できます。その他プラスチックのリサイクルに後ろ向きな自治体に対しては積極的に発言していくことを求めました。

引き続き、23区清掃一組議会の委員でもある本多議長にも面会をしました。23区清掃一組は目的(焼却等中間処理)を限定された特別地方公共団体のため、市民の関与は難しく、唯一ここに意見を反映できるのは一組議会です。ですからその議員である議長の役割は大変重要です。清掃一組を市民に見えやすい機構に変えるための改革に取り組んでいただくよう要望を伝えました。(井上八重子)

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