人と人を分け隔てるのではない、共に生き合う地域社会をめざして
11月9日(土)荏原第四区民集会所で、品川・共に学び育つ社会を考える会主催の『「障害者差別解消法」を実現するー地域からつくる障がい者差別禁止条例』と題してて学習会が開かれました。
講師は石毛鍈子さん。大学教授(専門は福祉学者)を務めるかたわら市民運動にも取り組んでこられ、1996年には衆議院議員初当選。現在は政界を引退されて、NPO法人の代表などで活躍中です。
石毛さんとは「市民がつくる政策調査会」主催の学習会やNO!寝たきりデーなどのイベントや選挙の折などでお会いすることはありましたが、直接講師として話を伺うのは初めてでした。前国会議員という肩書ですが、気さくで親しみやすいお人柄が素敵な方です。
石毛さんの自己紹介で、足立区花畑小学校金井康治君闘争の話やそのことがきっかけで「障害児を普通学校へ全国連絡会」ができたことを初めて知りました。。賛同団体の地域で共に生きる会の設立もここからスタートしています。
障害のある金井君は養護学校(現特別支援学校)から弟と同じ学校に入りたいと言ったら教育委員会がだめ!といった。なぜ一緒がだめなのか。(1977年)そして1979年養護学校義務化。自治体の設置義務に対して、そこに行かなければならないかは曖昧であった。
分けることが進んでいるけれど、分けられた人の卒業後の支援が壁になっている。生活保護にみられるように、生き辛さを感じている人への社会保障が少なくならざるを得ないという国の財政的な課題がある。ならば分けないで共生する道を探っていくほうがいいのにと思いながら話を聴きました。
学習会では、石毛さんも気を使われて政治色は極力抑えて説明してくれましたが、政権交代で共生社会の実現に向けて内閣府に障がい者制度改革推進本部が設置され、その構成員に障がい当事者や関係者が過半数を占めたということがどれだけ大きな成果を生んだのかということが、その後の障害者の改正基本法、総合支援法、解消法などの成立の歴史を見るとよくわかりす。
理念法でしかなかった基本法が2011年改正されて、その条文(目的)がいかに重要なものなのかといことを参加者で共有しました。余談ですが…と時折トピックスを混ぜながら、たくさんの知見や経験談を披露しくれた石毛さんの話はアッというまの2時間!でした。(井上八重子)