国会議員連盟に続く都議会議員の「羽田新ルート見直し議員連盟」に期待

羽田新飛行ルート計画が公表されて以来、各地で羽田新飛行ルートに反対する住民運動は活発に行われてきました。そこに政策の決定にかかわる国会議員や都議会議員が運動に呼応して議員連盟を設立し、動きが活発化しています。品川区議会ではすでに「羽田問題議員連盟」が様々な提案や行政への要望を行っていることはご存じのことと思います。

 

8月25日羽田問題解決プロジェクトが主催して超党派による国会議員の「羽田低空飛行見直しのための議員連盟」との意見交換がオンラインで開催されました。そして9月9日には都議会の羽田見直し議員連盟との意見交換会が同プロジェクトの呼びかけで行なわれました。

この都議会の議員連盟は7月の都議会議員選挙前に24名の議員で発足していましたが、改選後にどれだけの議員が共感して参加してくれるのか、羽田問題に取り組む住民団体は、期待をもって注視していたことは言うまでもありません。
9月9日に行われた意見交換会を前に、都議会議員の皆さんが臨時総会を開催し、発足当初24名であった議連は12名も多い36名の議員の参加を得たと事務局長から報告がありました。インバウンド効果を目的とした都心上空を飛行する新ルートは、国際線が大幅に減便している現状では新ルートを運用する大義はありません。都議会では正直羽田問題への活発な議論があったとは言えませんでしたので、今後の論戦に大いに期待したいと思います。
会長は立憲民主党西沢けいた議員、事務局長は品川選出の白石たみお議員が再任されています。品川選出の立憲民主党新人の阿部祐美子さんも当然参加し、意見交換会にも顔を見せてくれました。超党派の議員が参加していますので、品川選出の公明党伊藤興一議員と無所属の森澤恭子議員も品川区民の思いを受け止めて、議連に是非参加して欲しいです。特に伊藤興一議員は、選挙期間中に「羽田新飛行ルートに賛成と間違ったメッセージが伝えられているが、賛成とは言っていない」とツイッターで発信していたのですから。

 

16時から始まった意見交換会では、航路下地域選出の議員は別として、この問題に詳しくない方もいらっしゃるので、羽田新ルート運用に至る経過と現状の問題点を、羽田問題解決プロジェクト代表の大村究さんが整理してお話になりました。そして住民団体からは、品川区の住民被害実態調査報告、南風時がクローズアップされていますが、北風時にも多大な騒音被害があることが江戸川区から報告され、練馬区からは横田空域を含む航路の現状等々のお話がありました。
品川区民投票を成功させる会からは直接請求という地方自治法に定められた取り組みの報告と住民の権利を否定した首長や自公議員の姿勢について請求代表者の住美賀子さんがお話ししました。
地域の報告は、都議会議員に向けて発言されたものでしたが、オンラインで参加した住民にとっても新しい発見でもあり、とても有意義でした。

 

一方、都議会議員の皆さんは十分な間隔を取り都庁会議室に集まっておられました。駆け足ではありましたが、参加議員のお名前を聴くこともできました。当初議員も住民も都庁会議室でリアル会議が計画されていましたが、コロナ感染者も減っておらず住民はオンライン参加となりました。私は現在千葉県館山市に住んでいるので、あきらめていましたが、オンラインで参加することができました。

 

最後に、都心上空を飛行する旅客機は、「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」136条に違反であるという指摘が発言者からありました。以下抜粋です。

(規制基準の遵守等)
第百三十六条 何人も、第六十八条第一項、第八十条及び第百二十九条から前条までの規定に定めるもののほか、別表第十三に掲げる規制基準(規制基準を定めていないものにつ
いては、人の健康又は生活環境に障害を及ぼすおそれのない程度)を超えるばい煙、粉じん、有害ガス、汚水、騒音、振動又は悪臭の発生をさせてはならない

関係別表13

〈井上八重子〉