品川・生活者ネットワーク2022新年のつどいを開催しました
最近は品川ネットのイベントでもオンラインばかりの参加になっていましたが、1月23日に開催した新年のつどいは久しぶりにリアルで参加しました。やっぱりリアルがいいですね。会場でゲストと参加者の温度が直接感じられるのはうれしい限りです。
『武蔵野市住民投票条例のめざしたこと』と題して、この条例の審議にかかわってきた武蔵野・生活者ネットワーク西園寺みきこ市議会議員から話を聴きました。街中の反対派の異常な活動の様子や、本会議の採択の時に、無所属二人の会派が「反対」を表明したときの本会議場から漏れた落胆のため息などリアルでホットな興味深い話が次々と飛び出しました。
西園寺さんには40分でお話しいただき、その後の質疑応答で、十分議論を深めたいというこちらの要望に合わせて、当日用意していただいたレジメは、
1.武蔵野市で何が起こったのか? 2.住民投票条例をつくることになったのはなぜか 3.武蔵野市条例の特徴 4.品川区と武蔵野市の共通点と相違点 5.今後必要な戦い、取り組みは?
とこんな多岐にわたるものでした。用意した時間で大丈夫かと心配していましたが、「元教諭ですから時間の使い方は自信があります」という通り、メリハリがありちょっぴり裏話も入って聞き入りました。
質疑では、
①自治基本条例が全会派一致で成立しているのに、その中の19条の住民投票条例がなぜ成立しないのか、そもそも理解できない。
②署名資格者をなぜ住民登録のある外国人としたのか。この要件がなければ投票条例は成立したのではないか
③反対していた人はどういった方だったのか
④発議に必要な署名を有権者の「4分の1」としたのはなぜか。直接請求署名に挑戦した品川からするとハードルが高い。実際集めようと思ったら大変なこと
等々他にもたくさん質問が挙げられました。
①自治基本条例策定までに足掛け3年の議論をしてきた。その中で、19条の住民投票は項目としては掲げたが、議論が完結せず「先送り」したというのが実際のところ。
②誰も排除しないルールづくりだったので、「3か月以内の住民登録のある人」以外には考えられなかったというシンプルなこと。
③西園寺さんと武蔵野ネットへ電話やメール、ファックス合計108件。氏名住所があったのは25件、うち武蔵野市民と確認できたのは9件。他83件は一方的な抗議だった。町中に大音量の街宣車がいることが怖かった。
④「4分の1」については、結果を尊重できる程度のハードルは必要で、法的根拠のあるリコール請求の3分の1より低いが十分高いからとこの数字に落ち着いた。議員はあまり拘らなかった。
参加者のアンケートには、ニュース報道だけではわからなかったことが良く分かった。市民自治をめざすには、その考えを持つ首長や議員を選ぶことが求められることを痛感した。個別の住民投票条例と常設型の住民投票の違いを改めて知った。タイムリーな内容の集会に参加できてよかった。等々の感想をいただきました。
市民が自治するまちづくりをもっともっと品川区で前にすすめたいと思う貴重な機会となりました。 (井上八重子)