2015年度教科書採択についての陳情は不採択!

歴史の真実をゆがめる教科書を子どもたちに与えてはならない。4年前に大田区では育鵬社の教科書が突然採択されてしまった。以来4年間、真実にもとづいた教科書を子どもたちにと活動する「公正な教科書採択を求める大田区民の会」会員の藤村妙子さんをお呼びして、大田・品川ネット後援で学習会を行いました。(2015年6月8日きゅりあんにて)

現在、品川区教育委員会では来年から中学生が学ぶ教科書採択を行っています。

 教科書の内容は、日本国憲法に則り、民主主義社会を担う主権者を育てるものであること、一人ひとりの人権を相互に尊重し、創造性を培い、自主自律の精神を養うとともに、課題を受け止め・考え・行動する主体として、世界の人々とともに恒久平和を実現していく人間を育むものであることが必要です。

 全文趣旨は割愛しますが、このことをもって①教科書採択にあたっては、各学校の教育現場の状況や、子どもたちの現状を一番よく把握している各教科担当教員の意見が集約された「調査研究会」の報告を最大限尊重し、公正・公平・公開を貫いてください。

②中学校歴史・公民の教科書については、日本国憲法の三大原則である「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」が十分に学べ、かつ歴史の真実が学べる教科用図書を採択してください。

上記2項目の陳情が『真実を学べる教科書を子どもたちに!品川区民の会』より代表者他268名の署名と共に品川区教育委員会に出され、7月14日(火)開催の委員会で審査されました。

 傍聴しましたが、委員のおひとりが、国の検定を通った教科書であり、教科書採択を任されている私たちは責任をもって公正公平に教科書採択をしているので不採択としたい。と発言され、続いて他の3人の委員は理由を述べることもなく、不採択で結構です。で瞬時に不採択が決まってしまいました。委員会が終了し、退室する傍聴者からは口々に、陳情内容に沿って教科書採択の審査してくれているというのなら、「不採択」ではなく「採択」なんじゃないの??納得できないなぁと帰って行かれました。 

区議会でも行政が請願・陳情の内容に沿うように事業を執行していると不採択になるのです。もっと頑張ってという議会のエールになってもよいと思うのですが、そうはなりません。議会の七不思議のひとつです。(井上八重子)