二つの開校式に出席して思うこと

豊葉の杜中学校の仮校舎、旧荏原四中の桜が満開。入学式もままならない被災地の子どもたちの事が気がかりです。
豊葉の杜中学校の仮校舎、旧荏原四中の桜が満開。入学式もままならない被災地の子どもたちの事が気がかりです。
文教委員会委員の私は二日続けて開校式に出席しました。
4月6日には校舎が新しくなった小中一貫一体型学校の品川学園。中学校が統廃合されて新しく新設された豊葉の杜中学校。ともに子どもたちにとっては新しい環境での学校生活が始まります。生きていく力を身につけて、社会に出ていく一歩を学校生活で十分に磨いてほしいと願ってやみません。

 子どもたちには、どこの学校に入っても学校生活を楽しんでほしい。かけがいのないともだちや恩師に巡り合って欲しい。いじめの加害者にも被害者にもなって欲しくない。学校は嫌なところだったなんて卒業文集に書く、そんな辛い想い出は作って欲しくない。
そんなことを思いながら、同時に防災の拠点としての学校機能がどうなるだろうかと考えてしましました。

品川区の教育改革によって学校が激変しています。
小人数学校になって子どもが少なくなったので適正配置にしようとかだはなく、小中一貫校の影響で生まれている現象です。たとえば豊葉の杜中学校と豊葉の杜小学校は2010年度3月に2つの中学、荏原第三中と荏原第四中を閉校にして、新しくこの4月に校名を「豊葉の杜中学校」と変えて中学校を新設。2年後には大間窪小学校と杜松小学校2校が統廃合され、閉校、開校と同じような道をたどります。そして小学校2校、中学校2校の統合学校が一体型の校舎で学ぶということです。

学校は地域の拠点であり、防災の拠点でもあります。3月11日に起きた東北関東大震災でも被災者の多くが学校に避難しています。
区内の学校の様子が変わっていることについて、教育委員会の問題ではなく、まちづくりの視点、防災の視点で早急に区民への周知理解を求める事が求められます。今まで行ってきた防災訓練や学校避難所運営協議会も早急に見直して、行動計画を作っていくことが必要です。災害に強いまちも必要ですが、災害に負けないまちづくりがもっと大事です。(井上八重子)